
デレセロ
@38me_and_her
2026年5月10日
性暴力の加害者となった君よ、すぐに許されると思うなかれ
にのみやさをり,
斉藤章佳
過去に性暴力の加害経験がある男性たちと、何度も性被害に遭った経験を持つにのみやさをりさんが、対面での対話と往復書簡を通して、今まであまり語られることがなかった加害者側の思考パターンや認知の歪み、また対話によって見えてきたものをまとめた一冊。
価値観の変容やSNSの発展によって、今まで見過ごされていた(なかったことにされていた)性加害問題がようやく取り上げられるようになり、被害者の近しい人物や教師など、また有名人の性加害報道を目にしていく中で、自分にとっても見過ごせない問題なので、何冊か被害者側からの視点やその後のケアに関する本を読んだことはありますが、加害者側の思考について掘り下げられたものは初めて読みました。
それはやはり何よりも優先して、被害に遭われた方の痛みや想いに寄り添わなければならないからだし(この本を読んだ後もそれは揺るがない)、加害者の思考や抱えているものなんて到底取り扱いたくないし、性欲を持て余した歪んだ人間であると決めつけているからだ。
しかしそれはある種、性加害問題の大きな一部について目を瞑ってしまうことであるし、今現在痛みを抱えている方の声をもっと拾っていくためにも、また新たな被害を生まないよう社会が前に進むためにも必要であると思わされました。
だからこそ当事者でない者がこれを読むことが重要であり(当事者が読むのはかなり負担があると思います)、自分自身の内面に加害性の小さな種のようなものが存在していないか日々確認するためにも、その手がかりとして読めて良かったです。
性加害問題について考える、また男性の危険な思考パターンを知る上でも多くの方(特に男性)に手に取ってほしい一冊です。

