
よろこびイサンディ
@yorocobi_isandy
2026年5月10日

読んでる
近頃もコンスタントに著作を発している、言わずと知れた社会学者である著者が、80年代後半からゼロ年代初頭にかけて、数多の雑誌に書いた文章を集めた一冊だ。
冒頭に記載があるように、社会学的、というより、文芸批評的なる文章を意図的に集めてきているようだ。
著者自身にも自覚があるとは思うけれど、文章が進み、論が展開するにつれ、深海へと潜水するかのように、いつの間にか話が脱線していく。
緩やかに潜り、読者に共有せんとする深海の景色は、その難解さ故によく分からない場合も多い。
「また、話が逸れてしまった」と言わんばかりの次段落冒頭の文言には、或いは潜水夫の息継ぎが感じられる。
この著者を読みたいと思うとき、著者自身ですら制御下に置けない、この「荒ぶる知性」とでも形容したくなる知性の躍動を拝みたいとの欲望を、僕自身の中に感じる。
おそらく書かずにはいられない、誤解を恐れずに言えば、病的な書き手の一人と個人的にカウントしている。
無論、彼のように書いてみたい気持ちは、僕にも内在している。
読了は来月にまたがるかもしれない。