てるふぉん "熟柿" 2026年5月10日

熟柿
熟柿
佐藤正午
全部が明確にはならない、人のリアルな時間の経過と、必死に生きていることを改めて実感しました。 熟柿_____の意味のように、 少しずつ少しずつ、機転となる出来事が訪れていって、本当はもう少し若いかおりについて想像力が足りないな、だなんて軽視していたけれど、 五十を過ぎた歳になって、これから自分の生き方が前向きになるようにそう思っているかおりは強いひとであるなと感じた。 だからある意味、自分の罪と意識に後悔して、 毎日を生きることに精一杯に拠点を転々と生きてきたかおりと、 罪を自分の心の奥底に沈めて、誰にも言わず押し黙って衰退している元旦那の対比に改めて思い返すと良かったのかなと思う。 義務教育を終えて、自分の生活を自分の足で歩いていける。 その時に彼とかおりはどんな関係性を築いているのか、地続きとなったページの先の未来が気になる同時に、長い一人の女性の生活を深く読めて良かった。
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