
うみちゃん。
@umichan
2024年9月25日

夜明けのすべて
瀬尾まいこ
買った
読み終わった
自分のことは嫌いだ。
苦しいこと悲しいことのどん詰まり。
でもそんな事まるで関係無いように、お邪魔しまーすとある日突然勝手に入り込んでくる人がいるかもしれない。
人間、一度越えたら元には戻れない線の向こう側に、気づかないうちに足を踏み入れていることがある。
あの頃の自分に戻りたいとか、今の自分ではない自分なら、今頃どこまで人生を進められただろうかとか。
この先の孤独で膨大な時間を一体どうすればいいんだと、途方に暮れる。
鬱屈とした気持ちで過ごしていたのに、気がついたらその人のために衝動的に走り出す。
急に走れるワケもないから、案の定失敗して、きっとそれを何度も繰り返す。そんな自分はやっぱり愛せない。
だけど土足で踏み込んできたその人が、忘れていた自分のすてきな部分を引き出してくれる。自分ですら分からない自分のことに気づいてくれる事すらある。
そんな世界があったらいい。無いものは作ればいいのだが、作るのはとてもとても難しいことだと思う。
難しいけど、自分のやる事考える事、誰かの些細な幸せになってみたい。
明けない夜は無いなんて言葉は使い古されていて、はいはいキレイゴトネと言いたくなるのだけども、明ける夜もまぁあるよね、くらいには思えたような。
自分のことは嫌いでも他人のことは好きになれる自分も、思っているより悪くないものかもしれない。

