夜明けのすべて

99件の記録
- CELEST8@CELEST82025年5月10日読み終わったじんわりと沁みて、時々読みながら笑顔になるようなお話だった。 心の不調は、原因も症状も対処法もきっと人によって全然違うから、相手がどんな間柄であれ、どう接するのがいいのか迷ってしまうと思う。 それでも、「こうしてあげるのがいいかも!」と思った事を素直に実行できる人は、強くて優しい人だなと思った。 正解が分からないからこそ、やってみたことが予想外の良い結果を運んでくる事もある。 じいちゃんが飼い犬を洗う時みたいな、ちょっと手荒だけど愛がある気遣いに、読んでいて何度も笑ってしまった。 いつだって、焦って抱え込みすぎては限界が来て削ぎ落として。 落ち着いてきたら今の状態に焦って、また抱え込みすぎてはいっぱいいっぱいになって…を繰り返してきた。 焦らなくても、今できることが誰かの力になることもある。 むしろ、抱え込みすぎないからできること、気付ける大切な事がたくさんあるかもしれないと思わせてくれるお話だった。 久しぶりにゆっくり読書ができてよかった。 今の私に必要なお話だったように思う。
- いるかれもん@reads-dolphin2025年4月27日読み終わった感想小説随分前に購入して積読していた一冊。PMSを抱えた女性(美沙)と、パニック障害を抱えた男性(山添)の物語。共に最初は大企業で働いていたけれど、それぞれの病気が原因で退職し、栗田金属という小さな会社に勤めている。お互いの病気を知ってから距離を縮めて、支えあっていく話ではあるけれど、2人の関係性というか、距離感というか、助け合い方が、ちょっと不器用にも見える大胆さがあったりして(特に美沙が。いきなり山添の家に上がり込んで散髪をしたり、ちょっと強引で押し付けがましく見えなくもないけれど、でも、いそうな気もして可愛らしくも見える)、「いい関係」と思える。作中で大きな事件が起きるわけではないけれど、二人の交流が丁寧に描かれていて個人的に好きな作風だった。あと、栗田金属という会社の雰囲気がとても良い。こんな会社に勤めたい。映画もぜひ見たいですね。
- いしかわゆき@milkprincess172025年4月13日小説たかがPMSとか、たかが鬱とか、たかが頭痛持ちとか、たかがお腹が弱いとか。目に見える範囲だけがすべてじゃないし、それにどれだけ苦しめられているかがわかるものかと思う。安易に「でも、ただの◎◎じゃん?」とか言われるのもまっぴらごめん。打ち明けられる人に巡り会うまで、自分の症状を抱えながらも過ごせる環境に出会えるまでの旅路はとても長いけれど、そのなかでできることを少しずつやっていけたらと思う。たとえ朝起きられないとか、人と話せないとか、明確な病気名がなかったとしても。
- ミドリ@wood22025年4月9日読み終わったかつて読んだ再読。自分もパニック障害なので 最初は気になって読んでみたら ここまでパニック障害の症状や辛さが 言語化されていることに感動。 周りに伝えられない、伝わらない私の思いが この本に全部詰まっている。 今回は特に共感できるところに 付箋を貼りながら読み進めたら 付箋だらけになってしまった、、。
- 八芽@984_kn82025年3月27日読み終わった相互補完の関係から、徐々にできることややりたい気持ちに気付いていく過程が、なんだか成長を見守っているような感覚になる。 藤沢さんと山添くんの絶妙に互いの個性の"ズレ"から生じる掛け合いに何度も笑わされた。
- くまきち@amayadory2025年3月16日読み終わった映画が良かったので原作も読んでみた。主人公たちと同じく、自分の欠点ばかり考えて生きてきたけど、自分の好きなことを大切にしていけば、欠点も含めて自分自身を受容できる気がした。自分にも人にも優しくしてあげたい気持ちになる、この季節にぴったりの小説。もう少し暖かくなったら自転車で遠出してみようと思う。
- カラナシ@karintou_boribori2025年3月12日読んでる映画のサントラを聴くシーン、山添くんが藤沢さんのお見舞いに行くシーン、お互いに特別な感情・好意がないからこそフラットにエゴがなくて助け合える関係なのかも そういう存在がいてもいいのかもいいな
- core_@core_2025年3月9日読み終わったまた一気読み…でも今回は深夜1時代におさめられた。 最近ネットで公開されていた、信田さよ子「なぜ人は自分を責めてしまうのか」のあとがきを思い出した。
- せんねん@clxh__s2025年3月7日読み終わった読了。良かった。 山添君が発症前の自分を思い出していく過程と、藤沢さんのおせっかいの正体がわかる過程の流れが綺麗だった。今なら誰かに心の内の蟠りを話せる気がする、と思えるお話だった。
- あすか@t_f_asuka2025年3月6日買った聴き終えた「聴き終えた」なんてタグ作っていいかしらと思いながら。こちらは昨年末、インフルに罹り何か体が楽な方法で時間をやり過ごせないかとAudibleを入れて聴いたもの。大変久しぶりに小説を楽しんだ。本でも読みたくなって、先日文庫本を購入。耳と目では物語の感じ方はちがうのだろうか。楽しみ。
- 夏目ちゃしゃく@natsume_chasyaku2025年3月6日買ったかつて読んだ映画も観に行った好きな作品 唯一残念だったのが、私の好きなシーンがカットされて脚色されていたところ… それでも映画の世界観も楽しめました
- コヌコ@conuco2024年10月8日読み終わった良い本! pmsもパニックも理解できやんけど、しんどいんやなって気持ちをちょっとだけでもわかった。 パニックは治すんじゃなくてどう付き合ってくかなんや。 元上司の「どんな職場であろうと、嬉々としていろんなことをやろうとしている山添君の姿が目に浮かびます。実際にそのように動けない状況であったとしても、君の心はいつだってそうしたがっているんだろうな。そう思っています。」って手紙の返信素敵すぎる。 気持ちの持ちようってわかるけど、本当に気持ちって体に出るから侮れやん。 なりそうになかった人が急になるからわからんよな。
- うみちゃん。@umichan2024年9月25日買った読み終わった自分のことは嫌いだ。 苦しいこと悲しいことのどん詰まり。 でもそんな事まるで関係無いように、お邪魔しまーすとある日突然勝手に入り込んでくる人がいるかもしれない。 人間、一度越えたら元には戻れない線の向こう側に、気づかないうちに足を踏み入れていることがある。 あの頃の自分に戻りたいとか、今の自分ではない自分なら、今頃どこまで人生を進められただろうかとか。 この先の孤独で膨大な時間を一体どうすればいいんだと、途方に暮れる。 鬱屈とした気持ちで過ごしていたのに、気がついたらその人のために衝動的に走り出す。 急に走れるワケもないから、案の定失敗して、きっとそれを何度も繰り返す。そんな自分はやっぱり愛せない。 だけど土足で踏み込んできたその人が、忘れていた自分のすてきな部分を引き出してくれる。自分ですら分からない自分のことに気づいてくれる事すらある。 そんな世界があったらいい。無いものは作ればいいのだが、作るのはとてもとても難しいことだと思う。 難しいけど、自分のやる事考える事、誰かの些細な幸せになってみたい。 明けない夜は無いなんて言葉は使い古されていて、はいはいキレイゴトネと言いたくなるのだけども、明ける夜もまぁあるよね、くらいには思えたような。 自分のことは嫌いでも他人のことは好きになれる自分も、思っているより悪くないものかもしれない。
- ユメ@yumeticmode2024年9月23日読み終わった感想@ 自宅PMSの症状が重く、人前でも苛立ちを抑えられなくなってしまう藤沢。パニック障害を抱えている山添。小さな会社の同僚である二人は互いに苦手意識を持っていたが、ひょんなきっかけで相手の病気のことを知り、助け合う間柄になってゆく。友情も恋愛も芽生えないが、隣で寄り添い合う藤沢と山添。二人の独特な空気感がとても優しく、胸に沁みる。 病気を治すことはとても困難だ。互いの存在によって二人は確実に変化してゆくが、だからといって都合よくPMSやパニック障害が治りはしない。藤沢は変わらず苛々するし、山添は電車に乗れないままだ。でも、その変化は間違いなく夜明けの方へと向かっている。病気を抱えたままでも、自分らしくよりよく生きることはできるのだという希望をくれる物語だ。
- yu@meeea012024年7月9日かつて読んだこんな職場で働けたらな〜と強く思う。 映画も大好きで何回も観てます。 間接照明のように、優しくそばに寄り添ってくれる作品です。 p155「太陽の光は電光とは違って、ちゃんと体の奥に届いて外に踏み出す勢いをもたらしてくれる。」 p162 「心に溜まっていくのは不満だけじゃないし、発したいのは主張だけじゃない。感動や興奮だって伝えられないままでいると自分の中に残っていく。「映画、すごく良かった。」ただそれだけの事だけど、誰にも言わないままにはしておけなかった。」
- かみちー@kamichiiii2024年2月18日読み終わったPMSとパニック障害というテーマながらすごく温かい温度感で人間関係を描いた作品。 何か大きな山場があったりラストに衝撃のどんでん返しがあるわけでもない。 潤う恋愛シーンがあるわけでもなく、ただただ温かい人たちの中でのんびりした日常が描かれる。 それが本当にちょうどいい! 読み終えた後にもう少しだけ頑張ってもいいのかも? そう思える作品。 もう少し頑張ろう! これじゃないの。 頑張ってもいいのかもな? これぐらいの温度感なのがすごくいい! 仕事とかに疲れた時に染みる一冊。
- 茉莉@matsuri_hon2021年1月26日読み終わったでことぼこが合った心地よさ。 どうにかしようとして模索することも大切だけど、意外なところからひょっこり出てきたものに救われたりもする。 個性だとかいう柔らかい言葉で包んでしまえるほど、人の在り方って簡単なものではないのかも。 瀬尾さんの物語は今日もあたたかい。