バーニング "違国日記(9)" 2026年5月10日

違国日記(9)
違国日記(9)
ヤマシタ・トモコ
何回か繰り返し使用されてきた砂漠の表象は何度も登場する巻。孤独や孤立の象徴として砂漠に取り残される姿をこれまでは描いてきたと思うが、今回は「どこにもいけない」を表現するためにも使われている。 砂漠にいることと、どこにもいけないことは一見すると関連しないようにも思う。砂漠はどこかの場所ではあるが、一般的には閉ざされた空間ではない。つまり、むしろどこにでも行ける場所のようにも見える。 だが、どこにでも行ける「ような場所」にいながら「どこにもいけない」という心理を表現するのなら、砂漠という表現は悪いものでもない、とも思う。 どこに行くのかわからないし、なりたい自分がわからない。でもそれは、一般的な高校生としてはごくごくありふれた感情だと思う。ていうか大人になったってよくわからないので、正直。 だからしんどいかも知れないけど、朝にはちゃんと悩み続けて欲しいなとも思った。朝に対して突き放すような言葉を繰り出す槙生も同じことを考えていそうだし。
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