とうひ "すべて真夜中の恋人たち" 2022年6月4日

すべて真夜中の恋人たち
深い、静かな、真夜中の物語 これが純愛。切なくて、胸が締め付けられて、涙が止まらなくなる純愛。 いつだって弱いのは好きになってしまった側で、どんな本を読んでもどんな人にアドバイスをもらっても他人の気持ちなんて変えることはできない。 三束さんはどんな時だって受身で、目の前で泣いていれば手を差し伸べるけれど、会いたくなったからと言って会いに来てはくれないし、心配だからと言って電話をしてきてもくれない。 離れるべきだと、自分が相手を想うほど相手は自分を想ってはくれていないと、心ではわかっていても離れられない。 あまりに残酷で、今すぐにでも本を閉じてしまいたくなるくらい切ない気持ちになって、気付いたら涙が出てた。 けれど頭に浮かぶ情景がなんだか美しくて、一気読みしてしまった。 “私はひとりきりの真夜中を過ごす人たちのことを思った。そして彼のことを思い出して息を止め、ふたりで話したことを思い出して、とても好きだったことを思い出し、ときどき泣き、また思い出し、それから、ゆっくりと忘れていった。”
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