
saki
@53hon_to
2026年5月12日
小鳥とリムジン
小川糸
読み終わった
図書館で借りた
「生」の物語であり、「性」の物語でもあった。
中盤までは、小鳥の人生に降りかかるものがだいぶ重たくて、読んでいて「うう〜……」と思うことも多かった(そして、自分がこれまで、いかに幸せに生きてきたかを実感させた)。
理夢人との出会いも、親友・美船との思い出を反芻することも、小鳥が光さすほうへ歩き出すきっかけではあるけど、いちばんは、父親かもしれないコジマさんとのやりとりがあったからだ。境遇を考えると、「もう誰とも関わりたくない」と思っても当然なのに、(仕事のような感じとはいえ)人を助けようと考えた小鳥だったからこそ、明るい未来を切り開くことができたのだろうな、と。
終盤は、性行為=愛なのか?と疑問を呈したけども、理夢人だけじゃなく、これまでのコジマさんや美船に対する思いも愛であって、いろんなカタチの愛があること、小鳥がそれを自覚する過程を糸さんは描きたかったのだろうな、と、感じながら読了した。よい読後感だった。