

saki
@53hon_to
音楽を好み文章を書くタイプのオタク📚🎧⛩️🐈
- 2025年8月26日&Premium(アンド プレミアム) 2025年 10月号&Premium編集部気になる読みたい
- 2025年8月26日夜に星を放つ窪美澄読み終わったはらりとページをめくったとき、目に飛び込んできた星座のシルエットの挿絵にぐんと心を惹かれた一冊。 喪失や寂しさを抱えた人たちが、それらと向き合いながら生きていく姿が描かれていて、結末がすべてハッピーエンドとは言いがたいのだけど、それでも心が救われたような気持ちになる。そんな物語の連なりだった。 さりげなくコロナ禍も描かれているのだけど、そこまで全面的にあのときのようすを感じるわけではなく、ほんとうに物語の背景として描かれている、というか。そういう意味では、穏やかな気持ちのままコロナ禍の物語を読むことができたのは初めてだったかもしれない。
- 2025年8月23日れもん、よむもん!(新潮文庫)はるな檸檬読み終わった学生時代、活字中毒だったはるな檸檬さんの、これまで読んできた本について語るコミックエッセイ。 背伸びしたい気持ちで手にしたもののまったく理解できなかったとか、衝撃的な内容なのになぜか目を背けることができないとか、ビターな記憶も描かれているのがよかった。ああ〜そう思ってしまうの、自分だけじゃなかったんだ〜って安堵した。 しかし、自分もどちらかといえば本を読んでいる子どもだったけれど、子どもの頃から本当にものすごく本を読んできた人を見てしまうと自分なんて全然だな、と打ちのめされる、やっぱり。比べたいわけでも比べられているわけでもないのにね。
- 2025年8月17日空をこえて七星のかなた加納朋子読み終わった買ったあらすじから7つの物語がつながることはわかっていたので(わたしはネタバレOK派)、この話のこの人はこっちの話のこの人だろうか、など予想しつつ読み進めていたのだけど、まあ見事に裏切られて(もちろんいい意味で)。さすがです加納先生……となった。 優しくてせつなくて美しい。まさに、星の光みたいな奇跡の物語だった。どのお話も好きだけど、「箱庭に降る星は」が特に好き。
- 2025年8月11日名場面でわかる 刺さる小説の技術三宅香帆読み終わった図書館で借りた『「好き」を言語化する技術』、『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』の三宅さんが著者と知り、書くこと、創作の参考になったらいいな〜と読んでみた。結果、大正解。 自分の書いたものを振り返るきっかけにもなったし、実例もわかりやすく、説明がスッと入ってくる文体・言葉づかいで読みやすいのがよかった。そして読みたい作品もまたさらに増えた。
- 2025年8月10日いとしい服おーなり由子読み終わった図書館で借りたイラストも服にまつわるエピソードもとってもかわいらしい、すてきな一冊だった。 「着る魔法」、「(服の)役目の半分は心のため」という言葉が印象的だった。今はどうしても動きやすさとを重視してしまったり、どうしても子<自分になりがちだからいくつかのパターンを繰り返してばかりだけど、母であれ歳を重ねたであれいつまでもおしゃれを楽しみたい気持ちは変わらないよね……と。わたしも、少しでも心を明るくしたり、気持ちを奮わせるための服を身につけるようにしたいな〜と考えた。 時代的な背景の違いはあるけれど、お母様が服を縫ってくれる時点でものすごくすてきで羨ましく感じてしまった……アレでも思い返せば、ちょっとした服は母や祖母が縫ってくれたかも。お遊戯会の衣装とか……(おかあさんよりばあちゃんのほうが上手!と言ってショックを受けた、という話を母に聞いて以来その記憶がすごく残っている)。読みながら、そんなことを思い出した。
- 2025年8月5日チョコレート・ピース青山美智子読み終わった買ったチョコレートのような、時には甘く、時にはほろ苦い人生の一瞬を切り取った短編集。 心にスッと入ってくる読みやすさに加えて、最後にすべてがつながる構成がやっぱり好きで、ああこれだからもう……!とニンマリしてしまう。 BOX1とBOX2で構成されていて、わたしは対になるよう交互に読んでいったのだけど、1→2で読んでも存分に楽しめそう。 BOX1の最後のお話で「やられたーっ!」となった。これだから青山さんの作品は大好きなんだ。
- 2025年8月3日日記の練習くどうれいん読み終わった図書館で借りた毎日の『日記の練習』と、その1ヶ月を振り返る『日記の本番』で構成された本。日記なのだけどエッセイ感覚で読むことができてたのしかった。 れいんさんの作品を読むたび、その言葉選びに感銘を受ける。奇抜とかものすごい、というより、誰もが「わかる」言葉でありながらハッとさせられる感じ。 日常の中でも「書くこと」に対する熱意がひしひしと感じられた。心を震わせる一方で、容赦なくグサグサ突き刺してくるようでもあった。敵うわけないってわかっているくせに、その事実を改めて目の前に突き出されて、一丁前に落ち込んでやがる。おこがましい。
- 2025年7月31日成瀬は天下を取りにいく宮島未奈読み終わった買った文庫化するの早っ!と驚きながらもついつい手に取ってしまった。何も考えずに読める(もちろんこれはものすごくいい意味です)、そして楽しめる物語だった。 成瀬あかりというクセ強で孤高の存在にももちろん惹かれたけれど、『ときめき江州音頭』まで読むと彼女の魅力が最大限に引き出されるのは島崎の存在あってなのだとわかる。 成瀬のまっすぐさに、西浦のように憧れを抱く気持ちもあるけれど、もしも自分の世界に成瀬がいたら大貫のようになるべくなら関わらないでおきたいと考えるだろうな、とも思う。 成瀬がちょくちょくみうらじゅんを推す一方、まったく興味を示さない島崎、という構図が個人的にツボだった。😂
- 2025年7月28日ツミデミック一穂ミチ読み終わった図書館で借りたコロナ禍のパンデミックの中、罪や葛藤に直面した人々の物語。どの話もゾクゾクとした感覚がせり上がってくる読後感だった。「ロマンス☆」は実際に起こりそう、というか起こっていそうなのがいっそう怖かったし、「燐光」のように読み進めるほどに「そういうこと……」と真実を知っていくのも後味悪くて(褒め言葉)怖かった。 人の心の奥底にある闇というか、仄暗いものを描くのが一穂さんは本当にうまい。
- 2025年7月27日本なら売るほど 2児島青読み終わった買った
- 2025年7月26日建築知識 2025年 8月号建築知識気になる読みたい
- 2025年7月26日本なら売るほど 1児島青読み終わった買った
- 2025年7月25日世界のすべて畑野智美読み終わった図書館で借りた優しく穏やかな世界の中、さまざまなセクシュアリティの人々が描かれていた。アセクシュアルやアロマンティックについては、他の作品でも触れてきたから何となく知った気になっていたけれど、それは「世界のごく一部」であるんだな、と思い知らされた。 もちろん以前よりは声を上げやすくなってきてはいるのだろうけれど、だからといって堂々と打ち明けられるかと言われればたぶんそうでない人のほうが多いと思うし、人と違うことに関しては自分のことであろうが相手のことであろうがどうしても身構えてしまう感じはあるから難しい。難しいながらに、わかっていきたいし、わかってもらいたい、と再認識した。
- 2025年7月20日新しい恋愛高瀬隼子読み終わった図書館で借りた読むたびに圧倒される高瀬さん。今作も、読み終えたあとしばらくぼうっとしてしまった。 身体だけの関係、ロマンチックなんていらないという思い、歳の差婚への嫌悪。 必ずしも甘いとは限らない、ときに醜くて、だけどとびきり美しい。その揺らぎのようなものがしんみりと、ふつふつと伝わる。「わかる」。そんな物語たちだった。
- 2025年7月11日耳に棲むもの小川洋子読み終わった図書館で借りた
- 2025年7月6日ありか瀬尾まいこ読み終わった買ったゆっくりじっくり読みたくて、まとまった時間ができるまであたためて、ようやく読み始めた!と思ったら一瞬で読み終えてしまった。 すごく、ものすごく沁みる物語だった。瀬尾さんの作品はどれも大好きなのだけど、今の自分は『ありか』がいちばん沁みた。たぶん、主人公の美空と同じように、正解の見えない子育てに必死になって日々を過ごしているから。 親は子に尽くしてなんぼというか、子のためなら自分のことなんていくらでも後回しにできる、何に対しても自分<子でいる考えはわたしの中にももちろんあるけれど、余裕がなくて自分自分自分になってしまうことだってしょっちゅうある。 どんなに年齢を重ねても、親に言われたことってずっとぐるぐる考えてしまう。恩はあるのだから、と揺れる美空の気持ちもものすごくわかったし、些細な心のささくれが傷つけているかも、と思うと、美空だけでなく美空の母の気持ちも大いにわかるな……と思った。 でも、終始ひかりがかわいくておもしろいし、颯斗君が飄々としていて優しくて、二人のやりとりを読んでいるだけで心が救われた。 美空の周囲の人たちもいい意味でお節介だし、完全に空気だけど、元夫の奏多も憎めないやつで、ああ〜わたしやっぱり瀬尾ワールドの人たち誰も嫌いになれない。 読んでいてずっと、心地よかった。 大好きな、大切な一冊になった。
- 2025年7月2日幸せについて谷川俊太郎読み終わった買ったあらゆる言葉で「幸せ」についてを綴った一冊。 「ああ〜、そう、そうなんだよ」と何度も頷きたくなるくらい共感したり、「わ、そういう考えかたもあったのか」と目から鱗だったり。読み終えたとき、詰まるところ今こんなふうに当たり前に生きているのが「幸せ」なんだろうな、と感じた。
- 2025年6月19日落下する夕方江國香織読み終わった夏を感じると江國香織が読みたくなる。むわりと暑い風に混ざってプールの匂いがしたので、この本を手に取った。 8年同棲した相手が別れを告げ、出て行った。そしたら入れ替わるように、彼が恋心を抱く女がやってきた。これだけでも普通ではないと瞬時にわかるのに、なぜか絶妙なバランスを保って三角関係が成り立つし、それを眺めているこちらもイライラしたりしない、という不思議。 自由奔放な華子に呆れる一方で、内心はものすごく惹きつけられていた……というか、羨ましいって気持ちがむくむく膨らんでいた。これは嫉妬。相当な嫉妬だね。 江國さんの情景描写が好きなのだけど、この物語は雨がとくに美しかった。
- 2025年6月12日この夏の星を見る辻村深月読み終わった再読本映画化を知って再読。 これまでも何度も再読したけれど、毎回、当時の気持ちが蘇る。得体の知れない不安、「いつまでこんな生活が続くのだろう」と思うやるせ無さ。どうしたって割り切れない気持ち。 自分も「あの時」を必死に生きていたからこそ、この物語に描かれていた学生たちの姿や、それに応えようとする大人たちの思いに強く心を打たれる。励まされる。救われる。 そしてやっぱり亜紗と凛久の関係が好きだ〜。
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