
ぽかり
@popopocari
2026年5月14日
愛の獣は光の海で溺れ死ぬ
金子薫
読み終わった
これも先輩からお薦めされた本
「人間じゃないものになりたい」
読み終えてからずっと、その切実な願いが胸の奥に澱のように溜まっている。
作中、人間以外の何かを目指して仮装を施し、「ロロクリ」という幻覚剤に昂揚を求める人々が登場する。
もし自分がその世界にいたとしても、きっと「ロロクリ」には手を出さないだろう。
人間以外の、例えば静かな無機物になりたいと願うことはある。けれど、それが「いっときの成り替わり」でしかないのなら、私はそれを拒絶したい。
変身が解けて「人間」に戻される瞬間を想像する方が、よっぽど残酷に思えるからだ。
あと冒頭の、目をくり抜き、舌を抜き、口と瞼を縫い合わせるという描写には、RADWIMPSの『狭心症』のジャケットを想起して、指先が冷たくなるような感覚に陥った。
あのジャケット見た時、妙に心がざわついたことを覚えいる
瞳がなくても、人間は泣くことができるのだろうか。
涙腺が残っているのかどうか、本当は気になっているけれど、調べるのはやめておこうと思う。
その「痛み」の仕組みを正しく知ってしまうのが、今はただ、ひどく怖い。