
雨
@ametrine
2026年5月14日
風の海 迷宮の岸 十二国記
小野不由美
読み終わった
麒麟の王選びはまるで一世一代の恋みたいだ。
惹かれる明確な理由がわからないままなのにどうしても離れがたく、傍にいれば嬉しく、身を焦がすような想いで、ときには自覚以上の力を発揮する。
伝説とも言われる妖魔・饕餮の折伏を成し遂げ、その後転変にも成功した泰麒。その力はすべて王を想うがゆえに生じたものだった。
以下ネタバレありです。
***
泰麒が自らの過ちに苦悩し、断罪されるのを今か今かと待ち受けるところはしんどかった…!
驍宗、明らかに王の風格なので逆に怪しんでしまいごめんねの気持ちです。こんなにも王の資質があり、泰麒の心もまっすぐ向かっているのに天啓がないとされ狼狽と混乱で泰麒も私も辛かった(笑)
景麒、延王、延麒がいてくれて本当に良かった。
しかし延王はお主も悪よのうという感じで、本当に侮れないお人…!!
本作では景麒の不器用な優しさも随所に見られ、その沼感が朧げながらにわかる気がした。
魔性の子を先に読んだので、泰麒がこのさき日本で高校生として過ごす期間があることは知っているけど、そこに至るまでに何があるのかすごく気になる。
魔性の子の高里と、この巻の泰麒(と汕子などの使令たち)の印象が違いすぎて…!シリーズ追っちゃうよこれは。上手いなあ。
それからこの巻では登場人物の言葉遣いがとにかく美しく、会話の描写のたびに感嘆した。
敬意と慈愛をこんなにも柔らかな言葉で表現できるものなんだ、という驚きでいっぱいになった。
こんな言葉遣いができる人になりたい…。
