
巽
@Tatumi
2026年5月14日
脳科学者の母が、認知症になる
恩蔵絢子
人は自己が脅かされると、保守化する傾向があることが知られている。この病気では、日々、忘れることが増え、失敗がどうしても増えてしまう。人前、家族の前で、小さなことだが、失敗してしまう。それによって、自尊心がどうしても脅かされてしまう。だから、自尊心をなんとか守ろうとして、「新しいもの」「知らないもの」「自分と違うもの」を排除しようとするのかもしれない。
正解だからといって、同じ場所にいつも行っていては、いつ餌がとれなくなって滅んでしまうかわからない。だから、間違う可能性を残しておくのだ、と考えられている。
正解から外れるのが、生物として生き残るために大事なことだというのは面白いことだ。
絶望的な状況の中で抱いた小さな明るい感情が、のちのち、自分を支える力にまで育つのである。一つの出来事に、どれくらい多くの感情を感じることができるか、それはこの世の中を生き抜く一つの知性である。

