
トロ
@tontrochan
2026年5月15日
お探し物は図書室まで
青山美智子
読み終わった
@ 自宅
なんとなく表紙に惹かれて手に取りましたが、とても素敵な本でした。
本そのものへの価値観も少し変わりました。読み終わった後に筆者の青山美智子先生が記者として勤務され、雑誌の編集をされてから執筆活動に至った、という経歴が帯に書いていたので驚いたのですが、出版社や本に対するとてつもない愛情が伝わってくるようでした。
物語は色んな岐路に立たされた、或いは行き詰まった人が誘われるように図書室に行き、司書の小町さんからその場の対処として探していた本と「自分そのものに合った本」をレファレンスしてもらい、自分なりにお勧めされた本と対話し、問題や心の瑕疵に向き合い、答えを得る、というような内容のオムニバス形式の短編集です。
『──どんな本もそうだけど、書物そのものに力があるというよりは、あなたがそういう読み方をしたっていう、そこに価値があるんだよ』
作中で一番好きな小町さんの台詞です。私も、例えば悩みを抱いていた時期に、時期を図ったように迂遠的に決断を後押しする(と解釈できるような)出来事に遭遇したことがあります。
問題を問題だと思うのも、それを対処してみようと決断するのも自分自身ですもんね。人と人の繋がりが既に社会で、自分も誰かの人生を豊かにする社会の一部だと思うと少し胸の奥がじんわりするようでした。



