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トロ
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@tontrochan
本を読み始めました。
  • 2026年3月26日
    コンビニ人間
    コンビニ人間
    たまに行くカフェに置いてあったので、一気読みしました。なんとなく、コンビニで働く主人公のハートフルな日常でも書いてるのかと思って読んだら、めちゃくちゃグロかったです。 これは『普通とは何なのか』を、安直に問う話ではないと思います。社会の暗黙が強いる無形のルールがあって、太古から続く男女の役割を現代社会人の下地にしている。白羽という男が現れてから主人公・恵子の物語は掻き乱される訳ですが、こいつが社会の歯車から外れた上に現代人の歪みを煮詰めた劇薬のような役割だったと思います。「処女でも中古ですよ、薄汚い」という台詞が、なかなかのパワーワードでした。恵子が共感性が欠如しているので、読者をイライラさせるような、そんな巧みな心理描写を植え付けられる。 ラストシーンは、ハッピーエンドかメリーバッドエンドか、個人によって分かれそうですね。私的にはハッピーエンドだと思いました。読後感は気持ち悪いですけど、嫌いではないです。気持ち悪いですけど。
    コンビニ人間
  • 2026年3月26日
    スワイプ厳禁 変死した大学生のスマホ
    YouTubeでおすすめされていたので借りた本。30分ほどで読めます。一人称の違いに着目すれば、おや?と思った頃には誰視点なのか分かるように書かれているので、個人的には全く怖くはなかったです。ライトに手が出せるので、若い方向けの本だと思いました。怖い感じにした絵本、みたいなイメージですね。慎重に読まないと次のページの挿絵が見えてしまうので、そこは注意が必要かもです。 本文の途中でQRコードが出てくるのですが、読み取ることが出来ます。
    スワイプ厳禁 変死した大学生のスマホ
  • 2026年3月25日
    身から出た闇
    読み終えました。 なるほど、これは身から出た"闇"としか言えない話ばかりでした。作者の"創作"の間に、担当編集者とのやり取りを挟んで恐怖を追体験しながら読み進めていくという構想は面白かったです。 この本を読んで思ったのは、怖い話とは人間から生れ出るものであり、その種類は多種多様であり、時代を渡り、輪郭を得て血が通い世に放たれたらもう手に追えないということ。今か今かと次の読者を待っている。これを読む誰か(私orあなた)を待っている。 この本を読むと障りがある、恐ろしいことが起こる、と囃し立てるようなことはありません。ただ、怖い話を求めて読んだ人には、必ず身に覚えのある話があり、望んでいる作品だということです。
    身から出た闇
  • 2026年3月21日
    アイネクライネナハトムジーク
    久しぶりの伊坂幸太郎先生。しかも題材が恋愛、とあれば食指も動いてしまうというものです。 人の出会いは、決して劇的とは言えないけれど、後から思い返せばあの出会いなくして劇的なものはなかった、と。それこそ、夜に聴こえる小さな音楽のように繊細な現象の連続なのかなーと思いました。 あの章で苗字や名前しか出なかった人が、別の章では誰かの親や会社の先輩、過去の同級生や友達だったり、ラストでいつもこれまでのキャストが一堂に会するシーンが多いですが、今回もバラバラだった人々が一気に集まって物語を飾ってくれたように感じる事ができて、伊坂先生ならではの繋がりを強く感じた一冊でした。
    アイネクライネナハトムジーク
  • 2026年3月10日
    52ヘルツのクジラたち
    久しぶりに息できなくなるくらい泣きました。 時々顔を顰めたくなる描写もあって胸糞悪くなったかと思えば、主要人物を取り囲む環境に涙腺が緩んでしまったりと、自分は外では読めないと思いました。社会問題にも切り込んでて、考えさせられるシーンも多かったです。実社会で声をあげられず泣いてる人、その声が誰にも聴いてもらえないと思って諦めてしまう人がいると思うとまた泣いてしまいます。 自分が嫌いになった事がある人、孤独を感じて眠れなくなった経験のある人、愛されることに痛みを感じたことのある人には刺さるかもしれません。 いま自分を大切にしてくれる人を大切にしたい。その人が孤独に苛まれて声をあげるような事があれば、それを聞き漏らさないようにしたいと思える一冊でした。
    52ヘルツのクジラたち
  • 2026年3月10日
    楽園の楽園
    楽園の楽園
    積読状態だった伊坂幸太郎先生の短編。100Pにも満たないのでサクッと読んでしまいました。 楽園とは、ディストピアか、ユートピアか。 ヒトが何かに理由を求めるのは、その背後に物語があるからで、今ここでこうしてこの本の感想を書いている私も、自然の知能に動かされているのかも。 自然の、ごくごくありふれた選択の連続と連鎖であってもそうなるように出来ている。ヒトだけが、ヒトが世界の中心にいると思い込んでいる───というのは、言い得て妙なのかもしれない、というのが今一番残っている感想です。皮肉ではなく事実そうなのだと思ったのがその証拠です。参考文献に出てきた井伏鱒二の【山椒魚】を、いつか読んでみたいですね。 先生の過去の著作、【クジラ頭の王様】にも挿絵がありましたが、この本に至っては、原初の美しさや風景、原初の楽園というのは、ヒトの想像の領域には到底収まらないような、未知で尊いものであるという暗喩だと捉えています。死ぬ前の光景はこれがいい、ではなく、これしかないのだ、と思うと悲嘆とも幸福とも言い難い気持ちです。 短編ならではの残酷さが良かったと思います。
    楽園の楽園
  • 2026年3月8日
    成瀬は都を駆け抜ける
    【そういう子ですから】を完全に親目線で読んでいたので自然と涙腺が緩みました。周りの人に影響を与えて照らしてきた成瀬だけど、この娘にしてこの母ありと思えるエピソードで嬉しかったです。成瀬史に残る人々は数あれど、いつでも成瀬の中には島崎という大きな存在がいるのを再確認できて良かったです。駆け抜けるが如く三作品読んでしまいました、寂寞感でいっぱいです。。
    成瀬は都を駆け抜ける
  • 2026年3月5日
    成瀬は信じた道をいく
    すぐ読み終わりたくなくてのろのろ読んでたけど読み終わりました。相変わらず周囲を巻き込むのにブレない成瀬は微笑ましいです。 短編集の割にページ数があまりないので、ストレス無く読めました。 【やめたいクレーマー】と【コンビーフはうまい】が、個人的に好きでした。終盤で、成瀬が別の子と観光大使やってて、島崎がむっ、としたと回顧するシーンがありましたが、少し気持ちはわかります。この時分の女友達あるあるみたいな。自分だけがその人の特別であり、唯一無二でありたい気持ちが眩しくて、紙面が光って見えた程です。次巻は明日には読めるので、また更新します。
    成瀬は信じた道をいく
  • 2026年3月3日
    成瀬は天下を取りにいく
    とうとう読むぞ!という興奮に始まり、あれよあれよと読み進めてしまいました。滋賀の描写が所狭しと散りばめられていて、行ったことのない地に思いを馳せたりしていました。最近の読書週間で少し読むのが早くなったおかげか、ある意味目が離せない疾走感のある構成のおかげか、一日もかからず読み終わったのは初めてです。成瀬は、どこにでもいるような子ではないので、そういうキャラクターなのだと割り切りながら読んでいたんですが、年相応に誰かに影響されたりするのは、何だか意外で可愛く見えてきました。次巻も読み進めていきたいと思います。 頭空っぽで読めるので、オススメです。
    成瀬は天下を取りにいく
  • 2026年2月27日
    パズルと天気
    パズルと天気
    図書館に本を返却しに行った折、館内限定著書の中にあった一冊。前情報無しで読み始めたので短編集とは知りませんでした。 何年も前に執筆していた四つのお話と、書き下ろし一つを纏めた五つのエピソードが読めます。書かれた時期は全部違っていて、一見パズルのようにバラバラなお話達ですが、奥深いところで一本の「繋がり」を感じて胸の中がほっこり温かくなりました。後書きで伊坂先生は短編を書くのが苦手と語っていたんですが、私は先生の書く短編が好きなので、これからも思いつくまま気の向くまま、仙台を舞台にしたお話を書いていただきたいと思います。 最近殺伐と心が荒むような話を読んでいたので、原点に戻ってきたような、やはり伊坂先生のワードセンスやちょっとクスッとさせてくる登場人物に安心しました。
    パズルと天気
  • 2026年2月27日
    十戒
    十戒
    前回の【傲慢と善良】の口直しとして積読していたこちらの【十戒】を手に取りました。元々そんなにミステリーは嗜まないのですが前作【方舟】が個人的に面白かったので、期待も込めて読み始めたら読む手が止まらず一日で読了。 【方舟】が物理的な密室なら、【十戒】は倫理的・精神的な密室だと思います。守らなければ命が脅かされる「戒律」という設定がまず意地悪ですよね。物理的な逃げ道があるのに選べない状況が、場所ではなく倫理を閉じ込めている感じで、嫌な緊張感が強いというか。。登場人物たちは恐怖で心理的にも人の死に関して鈍麻していて、理解はできるが共感はしにくい場面もありました。二回目読んだら変わるのか…。読後は爽快というよりざらざらとしてるというか、そこに救済はなく、どうしても死ぬわけにはいかなかったから人間が犯人だっただけというか。人間の弱さをとことん突きつけられるような作品でした。
    十戒
  • 2026年2月25日
    傲慢と善良
    傲慢と善良
    端々で突き刺さるシーンが多く、時々ページを捲る手が重くなりながらも、何とか読み終わりました。 自分の価値観が一変したような気持ちです。対極にあるタイトルですが、この本に至っては、傲慢であるということは自分の価値観を無自覚に押しつけることであり、善良であるということはその価値観を内面化しながらも抜け出せない証左でもある、と思いました。 架が徐々に明らかにする真実の人物像に対しては、何度か苛立ち、その度に自分のことを書かれているみたいだな、と。胸の一番繊細な場所を逆撫でされるような居心地の悪さを感じていました。 特筆すべきは真実の母親でしたね。狭い価値観と見慣れた土地の中で、「良い娘」という役割を疑うことなく引き受けてきた真実に対し、愛はある。けれど同時に、選択肢を与えない。親であるが故の圧力を持って接する、三十を過ぎた大人の彼女に対しても。その窮屈さに気付けただけ、真実はもう"受け身なだけの人”ではないのに、それでも彼女の自己評価は驚くほど低いんです。ここも、うーん…と唸りながら読みました。自分にはもったいないと思える相手に出会い、「こんな私でいいの」と思ってしまう。一方で、強い自己愛も存在していました。自分が振った相手と結婚できる“物好き”が羨ましい、という表現には一瞬ぞっとしましたけど。 自己評価は低いのに、自分が選ぶ側であるという感覚は手放していない。自分を卑下しながらも、「本来の自分の価値はもっと高い」とどこかで信じているところ。このねじれが、真実という人物をとても人間的にしていると思いました。 「七十点をつけられていた」と架の女友達に言われるシーンの真実の(どうせ結婚するんだから無敵です)って感覚は何となく解るんです。彼女達は結婚出来ない架と結婚する"私"というラベリングを、真実自身がしてしまっている、その愚かしいまでの無垢に。婚活という市場の中で、自分も他人も点数化する世界観を内面化していました。だからこそ、彼女は被害者であると同時に、その構造の担い手でもありました。実際、ピンと来る、来ないの線引きが本著を読んで言語化されました。 そんな真実に強く感情移入しました。彼女の善良さも、弱さにも、そして薄ら寒い自己愛にも、たぶん人間なら誰しも持ってるものだと思います。私自身たぶんそういう人間だから。 身体を重ねるシーンで「この年まで誰とも付き合ったことがない〜小さな世界で生きてきた」の一文に胸に締めつけられて涙が溢れました。二部に入ってからずっと鼻の奥がツンとして、読むのにとても手間取りました。 この物語は、誰も悪くなかったな、というのが私の総評です。守られて育ったことの幸福と不自由、低い自己評価と強い自己愛、その矛盾を抱えたまま今を生きる全ての人間に向けた物語ではないでしょうか。 真実が最後に選んだ選択は、真に彼女が選び取って実らせたものであり、架が「僕と君の問題だよ」と強く言ってしまえる程の強さを手に入れる事が出来た結果でもあるから、読んで良かったです。
    傲慢と善良
  • 2026年2月18日
    世界でいちばん透きとおった物語
    勧められて読みました。後半、本著のギミックに気付いた時の驚きとラストのページで待っていた言葉を読み、声にならない声が漏れ、涙が止まらなくなりました。外で読んでいたんですが、家の中なら間違いなく憚りなく泣いたと思います。これを認める今でも、感情がごちゃごちゃで、自分の中でも上手く纏まらないのですが、『透きとお』るという意味を知った時の感情が行き場をなくしてしまいました。こんな美しい物語は初めてでした。伏線が緻密、構想が天才的、発想がすごい、と言えばそれまでですが登場人物の置かれた立場や役職は、そのまま作者の杉井光先生やそれを支えたであろう周りの方々を、投影したようで、これをどんな思いで、どんな辛苦を乗り越えて出版まで漕ぎ着けたのか。考えるだに、おそろしくもなります。 読み終わってもしばらく涙が止まらず、走り出したいくらいの衝動を、このまま再読の熱に消化したいと思います。
    世界でいちばん透きとおった物語
  • 2026年2月17日
    ●●にいたる病
    ●●にいたる病
    読了。我孫子武丸先生の代表作『殺戮にいたる病』からインスパイアされた六つの短編が収録されたアンソロジー本です。件の我孫子先生や『葉桜の季節に君を想うということ』の歌野晶午さん、『近畿地方のある場所について』の背筋さんは知っていたけど、それ以外の作家さんの作品は未読だったので今回少しでも作風を知れてラッキーでした。 月並みですがどれも個性が突出してる上に短編で読みやすく、面白かったです。250P少しありましたが、あっという間に読めました。 個人的には背筋さんの『怪談にいたる病』、矢樹純先生の『拡散にいたる病』が題材が面白く構成もまとまりがあって好きでした。我孫子先生は相変わらずですが『殺戮にいたる病』に比べるとちょっと指先を切ってしまったくらいのチクッとグロでした。
    ●●にいたる病
  • 2026年2月11日
    どこの家にも怖いものはいる
    人物、背景、語り手も違うし、全く無関係の怪談なのに、どこか似ている気がする。そんな触れ込みから読んだ本著ですが、三つ目まではまだ怖くなかったです。四つ目の怪談を自宅で読んでる間、異音が聞こえました。家の中でしたが、どうにも形容のし難い音でした。作中に出る音とも異なっていました。それから、闇の中を見つめていると音が聞こえてくるんじゃないかと冷や冷やしています。感想ですが、最後の謎解きの時間は個人的にはややこじつけに感じましたが、時代の趨勢でしなくなった表現や背景が知れたこと、今では使わないだろう漢字など知れて良かったです。また異音を聞いては嫌なので、もう読みません。
    どこの家にも怖いものはいる
  • 2026年2月7日
    方舟
    方舟
    読み終わりました。 いやぁあ、後味が悪いですね。。一人一人の一挙手一投足に目を凝らして頭で整理しながら読んではいましたが、倫理と合理性の関係を極限まで突き詰めたミステリだと感じました。読後の率直な印象は「やられた」というものでしたが、それは単なるトリックの意外性に対する驚きではなく、その発想の徹底ぶりに対する驚きでもあります。本作で提示される選択は、感情的には到底受け入れがたいものです。しかし、論理としては破綻がなく、筋が通っているようにも思えます。そのため、「最低だ」と感じる一方で、「理屈は通っている」とも思わされる。この感情と論理の分裂こそが、本作の冷たさであり強度なのではないでしょうか。 とりわけ印象に残ったのは、発想そのものよりも、それを実行できてしまう犯人の、ある意味では【意志の強さ】です。倫理よりも合理を優先し、迷いなく選択を貫く姿勢には恐ろしさを覚えました。読後には爽快感よりも、静かな戦慄が残る作品でした。こんなトリックを、即興で思いつくことなんて出来るんでしょうか。生き残る事しか考えてないと言えばみんなそうだよ、とはなるんですが、出来ちゃうんだ、それやるんだ…という気持ちがいつまでも付き纏っています。クローズド・サークル&タイムリミットがあるミステリには初めて触れましたが、なかなか新鮮で楽しめました。
  • 2026年2月5日
    葉桜の季節に君を想うということ (文春文庫)
    読み終わりました。『殺戮にいたる病』の後遺症が思いのほかひどく、しばらく読書は控えようかと思っていた頃にお勧めされて読み始めました。 読み終えた後は「うーん」と唸ってしまいましたが、『殺戮にいたる病』を読んで初めての小説であり、叙述トリックであると知っていたので、読みながら薄々物語の核心に至らないまでもおおよその展開には気付き始めていました。なので驚きはそんなになく。意味のない描写や登場人物は有り得ないと思っていたのでそれにも助けられました。オチとしてはやや弱かったというか。『それを○○と呼称するのは無理がないか?』と消化不良ではあります。 何故主人公は今こうしているのか、そういう心境になった原因は何故なのか。何故、そういう考えに至ったのか。昏く永い人生の中でこの思考に到達する人がどれほどいるのか、改めて考えさせられました。登場人物に自分と重なる事があって少し泣いてしまったのですが、果たして自分は老いて尚、その思考に到達する事が出来るのか、恐くもあり少し楽しみでもあります。
    葉桜の季節に君を想うということ (文春文庫)
  • 2026年1月30日
    新装版 殺戮にいたる病
    徹夜して読み終わりました。最低な気分です。 読み終わった後は天を仰いでしばらく放心してしまいました。こんな生々しい筆致で、かつ読者の認知の初期値を固定して、そこから更新させない技術があったなんて、今でも悪い夢を見ていた気持ちです。アンカリング効果と確証バイアスが自然と読者の心理に作用して全く予期していなかった最後に、お手上げ状態です。思えば、三人視点の内、二人が心理的に受け付けないと思っていたんですが、それも、読んでいる私自身【息子がいる母親という立場がある】から、過剰にそう思ってしまったとも考えられます。 倒叙ミステリーなので、いかに犯人が追い詰められるかを楽しみにしていたんですが、物語が内包する歪さと犯行の手口、自己中心的な動機と心理が浮き彫りになるにつれて、私は早く解放されたいって気持ちが逸って、着実に積み重ねられていた違和感に蓋をしていたんだと思います。 本当に気持ち悪い作品ですが、見事、としか言えません。ある人に読み返さないのかと訊かれてこんなおぞましい内容を何度も読んでたまるかと思いましたが、あの時もあの時も、最後の最後まで騙されていた私なので違和感を払拭したいと思ったら、或いは、もしかしたら…読み返す日が来るのかもしれません。
    新装版 殺戮にいたる病
  • 2026年1月29日
    新装版 殺戮にいたる病
    オススメされて読み始めました。今まで伊坂幸太郎作品ばかり読んでたので、だいぶ毛色の違った作品。三人称一元視点で読みやすい。テンポもいい。起きた記録を淡々と描写される。 86Pまで読みましたが、猟奇的な表現を淡々と描写されてて、こちらの心の機微をひたすら逆撫でされます。登場人物三人の視点ですが内二人が受け付けない人種なので、胃が締め付けられるような気持ちになります。例えば映像は良くも悪くも脳に記録として転写されてるだけで、尚且つそれが創作だって分かってるし作り手の意図はそこまで関係ない。ある意味での思考停止。後でああだったこうだった、って考える頃には記憶も薄れて全く別物になってるなんてこともある。でもこれは文章だから、こちらの想像力が試されてるような気持ちになるし、この考えに到達した書き手は現実に存在してる。生々しいとか真に迫るとかもあるけど、これを想像しながら書いて、伝えることが出来る人間が存在しているのは確かなのがとても恐ろしいし、ひたすら気持ち悪いです。ミソジニー的な表現もキツいですが、筆致自体はとても好みで読みやすいので、現状の評価としては総じて最悪(※賞賛)です。
    新装版 殺戮にいたる病
  • 2026年1月28日
    さよならジャバウォック
    258Pを読み終えた時点で「まさかまさか」「嘘でしょ」と焦りながら読んで、全て読み終わりました。AIやテクノロジカルシンギュラリティなど、もはや身の回りに無くてはならない題材が使われていた分、ジャバウォックというのは私達の近くにいてもおかしくないと思いました。 他人と過去は変えられない。自分と未来は変えられる よく見聞する文字の羅列ですし、それでこそ今は右から左に流されがちなテンプレな文ですが、心に留めておきたいです。 伊坂先生の描く小説に登場する人物には、必ず役割が与えられているので今回もアンテナを張って、注意深く読んでおりましたが、まさかあの人があんな形で…言われてみればそんな設定あったなぁ…と爽快感を覚えるのと同時に、 徹頭徹尾、自分を試して尚信念を守り抜くのは、世界に絶望して悲嘆して無力だと嘆いても叶うのかもしれない。そう思うと、何だか涙が出てきました。忘れた頃にもう一度読みたい。違和感を確信に変えながら読みたいと思いました。
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