阿部義彦 "光雨往来" 2026年5月16日

阿部義彦
阿部義彦
@xtc1961ymo
2026年5月16日
光雨往来
光雨往来
池澤春菜
池澤春菜さんの小説の新刊です。春菜さんがここのところ凄くはまっている台湾に関する5編の短編。私が知ってる台湾に対する知識は、漫画家高妍さんの二篇(緑の歌、隙間)位で知ることくらいでしたが、主にこの本では、食べ物や飲み物に関する事が多いです、雑誌『ダ・ヴィンチ』に掲載された2編に書き下ろし3本を新たに加えました。冒頭とラストの2編がそのうちで、主にお茶を巡る日本と台湾における対比そして、国を超えた友情が描かれます。創作として抜群だったのは『ぺトリコール』で雨を媒介として、戦争中の忌まわしい記憶、それを紐解く売れない挫折しかかった作家の、何故創作をするのかの哲学にまで辿り着きます。SF風味も匂わせる佳作でした。春菜さんの新境地。
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