デコポン
@snaoky
2026年5月16日
読み終わった
今回私がこの本を読んだ理由は朝井リョウさんの「イン・ザ・メガチャーチ」とともにX上で話題になってた?のを見かけたからである。
たしかにイン・ザ・メガチャーチの内容とリンクする部分も多く、まあまあ難解な箇所もあったが興味深い内容であった。
この本は「あらゆるところで『物語』がもてはやされている。私はそれが不愉快である。物語を愛しているがゆえに。」という一節から始まる。
物語との適切な関係を築き直すため、物語化を批判し、物語という人生の遊び方(プレイスタイル)以外に「ゲーム」「パズル」「ギャンブル」「おもちゃ」を取り上げ考察している。
特に印象に残ったのは陰謀論に対する筆者の考察である。
第3章で「パズル的な世界理解」の1つに「陰謀論」が取り上げられている。
「イン・ザ・メガチャーチ」にも陰謀論に囚われていく登場人物がおり、あれも陰謀論という「物語の力」であると私は理解していた。
しかし、本書を読み、私は陰謀論は物語ではなくパズルのように、一つの答えに辿り着いた時の快感を感じさせ、それが人々を魅了するのだという視点を得た。
ここで私は陰謀論に人がハマっていく理由の一つを理解できた気がしている。人間、あらゆることをすっきりと理解したい。しかし世の中のほとんどの事柄はすっきりと理解できるほど単純ではない。世の中の問題に対して、我々に必要なのは単純は謎解きの楽しさを感じるために盲目的になるのではなく、「正解は一つではないのかもしれない」というためらいの姿勢をもつことが世界を正しく理解する一助になりうると考えた。
私の文章力ではこの本の魅力は語りきれないので、「イン・ザ・メガチャーチ」を読み終えた方、物語化だけではない様々な人生の捉え方、考え方を知りたいという方にぜひおおすすめしたい。