
イツキ
@maruitsuki
2026年5月17日
ありか
瀬尾まいこ
読み終わった
人は過去を変えられなくても、これからの自分を作ることはできる。
すぐには変われなくても、見えないところで何かは育っている。過去に傷ついたままでも、未来に向かって咲こうとすることはできる。
そんな、美空と颯斗君の在り方が魅力的だった。彼女らは過去に傷ついてきた人だ。でも二人は、その傷を理由に誰かを傷つけるのではなく、人を大事にするほうを選んできた。優しさは、傷ついた結果として自動的に生まれたものではない。痛みを抱えながら、それでも誰かを大切にしようと選び続けたものなのだと思った。
『ありか』は、子育ての物語であり、母と娘の物語であり、ひとりの人間が自分の人生を取り戻していく物語だった。不安も心配も尽きない。けれど、それ以上のものを子どもは見せてくれる。そして、人は子どもだけでなく、周りの人との関わりの中でも、もう一度生き直すこと、選び直すことができる。



