
四畳ハーフ
@ksk_pk
2026年5月17日
アルジャーノンに花束を〔新装版〕
ダニエル・キイス,
小尾芙佐
読み終わった
「老人の海」に次いでこちらもヨルシカ経由で気になり購読。読む年齢やその時読者の背景、状況がこの本から受ける印象を色濃く変えるらしい。私が率直に感じたことを書く。この本は様々な対比が読み応えあると感じた。術前チャーリィと仲間たち、術後チャーリィと店であった知的障害を持つ少年。知能が高い者からそうでない者への蔑みが無意識のうちに横行している。チャーリィは唯一両方とも経験しているが、チャーリィでさえも無意識に店で会った知的障害を持つ少年を笑う。自然的でグロテスクだと感じた。あらすじだけを知った当初は、手術によって天才へと変わるある種「LUCY/ルーシー」のような完全SFの話だと思っていた。そうではなく、知能と感情がいかにも人間らしく描かれており、まるでチャーリィは実在する錯覚に陥る。文体とテキストだけでチャーリィの知能を読者に伝える性質と感情だけ大人になりきれない途中のチャーリィの中弛みは大目にみる価値あったと思う。

