JUNYA WARASHINA "エストニア紀行" 2026年5月18日

エストニア紀行
旅の記録でありながら、どこか異界の入口を歩いているような感覚。 梨木香歩は、植物や鳥たちの気配を、「人間の外側にある別の時間」として見つめているのかもしれない。 エストニアという土地もまた不思議だ。深い森や古い民間信仰、幽霊の気配のようなものが、現代の暮らしの中に静かに溶け込んでいる。 その境界の曖昧さを、梨木香歩は嬉しそうに、静かに歩いていく。 派手な出来事はない。 ただ、読んでいると、自分の感覚まで少しだけ森に近づいていくような紀行文。
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