K.K. "告白撃" 2026年5月18日

K.K.
@honnranu
2026年5月18日
告白撃
告白撃
住野よる
三十路の千鶴は、大学時代からの友人響貴から恋心を寄せられていると感じ、自分の婚約報告の前に告白させて失恋させたいと、共通の友人果凛に相談する。 過激的男女の友情は成立する派閥の私としては主筋は私が自分で考えた?と錯覚するくらい教義に沿った内容で、いっそ笑いが込み上げてくる。ネタバレをすると千鶴と響貴はくっつかない。(男女の)恋愛が成立する物語ばかり現れては消える世の中、そう言う話の100000や200000くらいあってもいい。果凛、華生、舞、大賀が千鶴と響貴を恋慕性愛の関係にしようと躍起になっている間、性愛に負けるな!ロマンティックラブイデオロギーを打ち破れ!と、千鶴と響貴の交友関係を応援していた。読了した今、接戦の肉体芸術を観終わったかのような、それも自分が応援していた側が勝った時の満足感がある。仲良し男女6人グループが♂と♀をくっつけようとしたり、あれは間違いだったのさみたいな事言ってるのは強く嫌悪感を覚えたものの、最後にはそれが打倒されるので300ページ分のカタルシスがある。いやギリ気持ち悪さが勝つかも。読んでる間、なんかXで紛糾してる人が好きそうみたいなのが結構チラついた。住野よるさんの近作、性欲を隠さなくなっている気がする。 大学時代からかれこれ12年は付き合いのある三十路6人が、温泉に旅したり銀座で誕生日プレゼントを贈りあったり結婚式披露宴に呼んだり出席したりするので、そういうのが身近な人は読んでて楽しいのかもしれない。前半中盤後半読みどころを用意したり、布石を用意したりの技術面は恋それと全部を書いた人と同じとは思えないほど力が入っていた。結婚式なんてどれも似たようなものだろうけど、魅せ方は三歩二集の焼き直し感もやや。千鶴と響貴の交わりは、春樹と桜良のそれを思わせるか。住野よるさんは村上春樹になるのかな?
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