
グミチャン
@gumicyan
2026年5月18日
水車小屋のネネ【毎日文庫】
津村記久子
読み終わった
利己的に生きることが賢いとする風潮の中で感じるモヤモヤがスッとして泣けてくるようなお話だった。
「誰かに親切にしなきゃ、人生は長くて退屈なものですよ」(P.406)
「自分が元から持っているものはたぶん何もなくて、そうやって出会った人が分けてくれたいい部分で自分はたぶん生きてるって。だから誰かの役に立ちたいって思うことは、はじめから何でも持っている人が持っている自由からしたら制約に見えたりするのかもしれない。けれどもそのことは自分に道みたいなものを示してくれたし、幸せなことだと思います」(P.464)
最近読んだいくつかの津村記久子がそんなにハマらなかったんだけどこれは大ヒットだ!!短編よりも長編の方が好きなのかも。
「人生で食べた中でいちばんうまかった。それも、その後に食べたそばが劣って思えるみたいなうまさじゃなくて、自分が今食べているそばがあのそばと同じ食べ物だとしたらよりおいしく思える、みたいな」(P.446)
こんな素晴らしいおそばを私は食べられない…と思っていたところにこのセリフである。そうかも。きめ細やかに前向きにさせてくれる。そしてとても示唆的だ。




