
はるき ⚠︎ネタバレ有⚠︎
@reads_hrk
2026年5月18日
リボルバー
原田マハ
読み終わった
学が無さすぎて、どこまでが史実でどこまでがフィクションなのか分からないところが多く…それほどまでに、違和感なく物語が構成されている。
ゴッホとゴーギャン、実在した二人の画家と、彼らが遺した実在する記録。そこから推察された歴史的解釈。
物語として新たに足されたフィクションのピースを含め、主人公・冴は美術史家として、真実を考察していく。
ゴッホやゴーギャンが画家として望んだ以上の評価を獲得した一方で、彼らの作品が生まれた場所や、作品が生まれるために必要だった関係の人々の元に還元されないのは、資本主義の強欲さが出ているなと思った。
でも、権威ある美術館やオーナーの元で適正に管理されてきたからこそ、わたしのような一般人でも安価でお目にかかれるわけで……おこぼれに預かっている身としては、なんとも否定しがたく、肩身が狭い。
物語とは外れるけど、13歳の少女を愛人にしていたというゴーギャンに嫌悪感が止まらなかった。
その時代の価値観は到底受け入れ難いものだけど、それは現代に生きているからであって、当時に生きていたら、なにも思わず受け入れていたのだろう。
決して許容すべきものではないけれど、負の歴史として、現代価値観とは一線を引いて読むべきだなと思う。
嫌悪感を抱いた事も、自分の道徳心として大事にしたいし、倫理的にもそういう社会であってほしい。
最後に、解説で印象的だった一文を引用する。
『歴史家はひたすら失われたピースを探し、小説家は空白に絵を描き上げる。』

