阿久津隆 "響きと怒り" 2026年5月8日

阿久津隆
阿久津隆
@akttkc
2026年5月8日
響きと怒り
響きと怒り
ウィリアム・フォークナー
ラスターが馬車でベンジーを連れ出した。馬車は広場について、そこには南軍兵士の記念像があった。 p.557 一瞬のあいだ、ベンはまったく茫然として坐っていた。と、彼がわめき出した。わめきわめき、その声はほとんど息つくひまもないようにして高まっていった。その声には驚き以上のものが感ぜられた。恐怖であり、衝撃であり、盲目的な、口にはいえない苦悶であり、ただの響きにすぎなかった。そしてラスターの眼は、その瞬間、ぎょろっとひっくり返って白眼になった。「ああ、よわっただ」と彼はいった。「黙るだ! 黙るだ! よわったなあ!」彼はくるっと向き直って、クイニーに鞭をくれた。鞭が折れたのでそれを捨て、信じられないほどの高さに高まっていくベンジーの声をききながら、ラスターは手綱のはしをつかんで前にかがみこんだが、その時ジェイソンが広場を横切って飛んできて、馬車のステップに足をかけた。 ジェイソンがラスターをぶん殴り、馬車を奪還し、そして小説が終わり、ふーっと息をついて、解説とかが始まるのかと思って左ページに目を移すと「つけたし」とあり、「つけたし?」と思って説明を読むとマルカム・カウリーが1946年に編んだ『ポータブル・フォークナー』のためにフォークナーが寄せた補足的解説ということで、「コンプソン家 一六九九―一九四五」とあって、一六九九w 遡るなあ!www と思って、最初は「イッケモチュッベ」さんの紹介から始まった。
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