ミオReads "ババヤガの夜" 2026年5月20日

ミオReads
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@hanamio03
2026年5月20日
ババヤガの夜
わたしは暴力小説が好きなんだが(なんという切り出し)、バイオレンスアクションと銘打って、しかし暴力描写で読み手に愉悦を感じさせない・なのに面白いというほぼ初めての読書体験をした。ひりつき、痛み、容赦がなく、けれど湿度や粘度を感じさせない。暴力ポルノではない、これが確かにバイオレンスアクションなんだと膝を打つ。 読み始め5分ぐらいで「やばい面白いやばい面白い」ということをすぐさまどこかに言いたくなったが、ふと残ページを見て、あ、これマジですぐ終わってしまうやつや…と気付いてぐっとこらえた。ぐっ。 実際すぐ読みきってしまったのだが、えええーーーもっと詳しく聞かせてよーーーーーーというところが山ほどあるのに、まあでも依子は絶対教えてくれないだろうなと納得もしてしまう。依子っていうか、尚子か。 40年、逃げて、暴力を封じ込めて、普通に生きられるかもなと思って、それなのに還暦越えてふるった暴力にこれだと感じる。瀕死の間際、それを喜ぶ。あと何年できるか分からずとも。そして、人生の落着を改めて鬼婆に見る。語ってもらえることなんかない。40年は「なんやかんやあって」というだけなのだ。そして関係は、愛でも恋でも名前のつく何かに押し込めて勝手に安心できるものでもないのだ。 ああしかし面白かった。自由だった。尚子が言っていた通りに。 「言っておくけど、あなたは間違ってる。私を不自由で物知らずな子だと思ってるんでしょうけど、違うわ。何もかも分かってる。あなたよりずっと。私は自分がどんな人生をおくるか、よく理解してるの。同情に見せかけた見下しなんていらない」 本当に、いらなかったね。
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