あかげ
@cr_yzo5
2026年4月20日

死神の浮力
伊坂幸太郎
読み終わった
かつて読んだ
"死神の精度"の続編。
全人類読んでくれ。千葉に出会え、全人類…
前作と同様、死神の千葉が仕事をするだけの話なのだが、短編集の前作とは違い、長編にて対象者(山野辺)の死ぬまでの1週間をしっかり描写するため、読者としてはその男にかなり気持ちが入ってしまう。
娘を殺したサイコパスに復讐を決意してる夫婦の温度感と、千葉のズレ具合がチグハグで好き。
前作から時間が経っての2作目ということで千葉さんのキャラが変わってしまっていることを危惧してたんだけど、特になかったので嬉しかった!
あるとすれば、今作の方が千葉さんのおっとりおとぼけ具合がより増してた気がしたくらいかな。
千葉が山野辺の事を気に入ってたっぽいのも良かったな。だからと言って協力してくれる訳でもないのが人外を感じさせてグッと来たが。どんなに気に入った人間にでも自主的には協力しないのに、ミュージックのためなら何でもしちゃうのが、人じゃないのをまざまざと語ってて素晴らしい。
千葉は死神、言わば死を司る神様で、人間とはかけ離れた存在のはずなのに、音楽が好きで渋滞が嫌いとか、本人なりの価値観がしっかりある。そして、だからこそ人間くさくて良い。
千葉のキャラがとにかく濃くて、すごく魅力的。
長編なのにすごく読みやすいから、次の日も予定があるのに寝らずに読み切ってしまった。
ちなみに、千葉さんの勘違いの中で、前作では「死んだ牛の肉はうまいか?」今作なら「武家諸法度とは、最初シルクハットの仲間かと思っていた。」ってやつがすごく好き。そんな訳ないだろ!