チョム "アリアドネの声" 2026年3月7日

チョム
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@abb_20260521
2026年3月7日
アリアドネの声
大阪ケンティー後2 結局新幹線で読めなくて休日にぜんぶ読んだ。被災地での人命救助の話という中身、「アリアドネの声」という美しいことばで構成されたタイトル、神秘的な神殿のような被災地を描く装丁の美しさ、これらの要素がこれほどまでに均衡のとれている本があろうか。 災害での人命救出中に発生した「とある疑惑」、その真相が明らかになるラストたった4ページで涙が止まらなかった。人間は強い、と強く思える作品であると同時に、ハンデを負っている人間に対する人権意識を考えさせられるところもある。 読了後、これはミステリではなくないか、と思ったが、タイムリミットサスペンスというジャンルのミステリーらしい。ヒューマンドラマ色のほうが強いかもしれない。途中でかなり胸糞悪くなる人間の描写がある。現代社会の営みの中の人間を実にリアルに描いている。わたしは「こっち側」になりたくないと思いつつ、きっと無意識になってしまうときもあるのだと思う。それがインターネット社会にずぶずぶになっている人間の愚かしさなのである。
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