
読めいん
@yomain
2026年5月21日
東京都同情塔
九段理江
読み終わった
ザハ・ハディドの新国立競技場が建設されたパラレルワールドの東京が舞台の作品。作中ではその後2020年代後半らへんでとてもユートピア的な建物が建てられるが、(政権交代などの政治的転換ではなく)ひとつの建物が建てられたか建てられなかったかをここに至る歴史の分岐点として置くという発想がめちゃめちゃ面白い。
小学生くらいのころの私は10数年先には常に未来が存在していて、それに向かって日本、東京が自ら形を変えて進化していくと当たり前のように考えていた。しかし、今になってその感覚がきれいに無くなっていることに気づいた。
今思うとザハ案の巨大な生物を思わせる異質なデザインが2010年代前半の私に偉大な2020年代を期待させたのかもしれない。
そういう意味で不思議と説得力のある設定だった。