ことみ
@5to3chain
2025年8月30日

琥珀のまたたき (講談社文庫)
小川洋子
読み終わった
誰かのせいにしようと思えば、あるいは視点を偏らせて語られたとしたら、全く印象の異なる物語になったと思う。読後自分の気持ちのやり場がよく分からなかった。第三者から見ればこれは、若く世間知らずで心の均衡をおかしくしてしまった母親が、我が子を大切に思いながら虐待する話で、しかもこの母親は心の均衡を崩しながらも、子どもたちを監禁していることが世間から見て責められることだということの分別は付いていた。中心となるアンバー氏は、もしかしたら姉弟の中でいちばんママのために心を砕いたのかもしれない。彼の琥珀の瞳には、美しいものだけが映っているような、そうであってほしいような気がした。