
翡翠文庫
@Hisui_Bunko
2026年5月23日

冬虫夏草 (新潮文庫)
梨木香歩
読み終わった
日本文学
『家守綺譚』の続編。
キャッチコピーをつけるなら、
ーー書を捨てよ、山へゆこう。
といったところかな。
家守たる綿貫が鈴鹿山中へ赴いたのは愛犬ゴローを探すためで、書を捨てたわけではないのだけれど、文筆家の綿貫が山歩きをすれば、それはおのずと吟行の様相を呈してくるわけで。
難産で亡くなった若年妊婦の話、学問を諦めて嫁いだ娘の話など、前作よりビターな話が多め。それでも湿っぽくならないのは、作者の筆力、綿貫の人徳、ゴローの犬徳のおかげかな。
