阿部義彦 "パノラマ島奇談" 2026年5月24日

阿部義彦
阿部義彦
@xtc1961ymo
2026年5月24日
パノラマ島奇談
パノラマ島奇談
江戸川乱歩
良くよる書店で春陽文庫の江戸川乱歩作品のフェアをしていたので、全13巻でしたが、その中でも、気になってたが未読だった「パノラマ島奇談」を読むために、粗筋で最後に●●花火が上がるのだけは知ってたけど、予想どうりのグロテスクで『人間椅子』『屋根裏の散歩者』『芋虫』『鏡地獄』などが好きな自分には偉く刺さった。ここまで行くと奇想小説どころか猟奇小説と行っても良い。解説にもあったがやはり乱歩はデビューしてから一時休筆するまでの大正13年~昭和初期のものが一番充実して、休筆を解いた昭和4年の「蜘蛛男」からは、通俗的な推理小説に進み、明智小五郎や少年探偵団など国民作家(今のベストセラー作家)にはなって名声を得たものの内心忸怩たるものが有ったと言う。パノラマ島は、筋らしい筋は無く、海外の小説等から取り入れた、幻想グロテスク趣味を自分で消化してひたすらただ並べただけでもあるが、澁澤龍彦さんも大絶賛は、むべなるかな。読めて良かった。
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