
柿内正午
@kakisiesta
2025年3月22日

霊性の日本思想
末木文美士
読み終わった
王権と神仏との距離で時代区分を設定し、思想史を素描するというアイデアは面白く、だからこそもっと発展させてほしかった。終盤に行くにつれアイデアスケッチ然としてきて食い足りない。
『霊的最前線に立て!』的な与太話とくらべればどうしても飛距離はない。かといって学術的な厚みが感じられるでもなく、初学者への動線の目配りも微妙で、やや物足りなさもありつつ、端的なレジュメとしてここからあれこれ考えるのは楽しそう。日本の大乗仏教について詳しくなってから読み返すと違うかもしれない。あと、図示するほどでもないシンプルな図が出てくるのが可笑しい。宗教家やオカルティストたちの、やたら書き込まれたごちゃごちゃした図と対照的で。






