時雨崎 "傲慢と善良 (朝日文庫)" 2026年5月24日

傲慢と善良 (朝日文庫)
身につまされる! 多くの人がウワ!自分の話じゃん!ってなったと思う。 恋愛小説であり婚活小説であり、分かりやすく高慢と偏見のオマージュではあるけれど、人間関係全般に言えるなあと思うし男も女も弱者も強者も陽キャも陰キャも全員平等に刺してくる。でも誰が悪いとも言わず救いを残したり一方的にこの人だけ糾弾するのは違うよね、ってバランスを取るのが辻村深月先生らしいポジティブさがある。 ミステリー読み慣れていると、冒頭は絶対あれよねーとは思っちゃうので、素直に驚いて読める方が羨ましいな。でも真髄はそこではなく、後半の巻き返し。ヒロインを真実と書いてマミと読ませるの、単純な仕掛けだけど良かった。適当に使えば陳腐になったかもしれないが念入りな心理描写で盛り上げるからついていける。 2人の主人公たちはリアルにいたら好きにはなれない人たちだと思う。でもかつて自分も快適なゾーンから一歩勇気を持って踏み出したことが何度もあったし、その時の怖さと誇らしさをよく覚えているから肯定したい。 「コンビニ人間」と立て続けに読むとなんかこう…普通に生きるって大変だな!でもこっちが後で良かった!
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