
読書猫
@bookcat
2026年5月17日
読み終わった
(本文抜粋)
“もしかしたら、「言語化」礼賛の風潮を批判する内容を期待してこの本を手に取ってくれた方も、なかにはいるかもしれません。でも、最初におことわりしておくと、ウィトゲンシュタインはそのような批判を展開しているわけではありません。
むしろ、彼は『論考』の序文で、「およそ語りうることは明瞭に語りうる」とはっきり言っています。”
“言語化可能なことの限界を引く『論考』という書物は、同時に、哲学の問題の大半は疑似問題だと言い放つ一書なんです。その意味で、彼は大胆にも、哲学を終わらせることをはっきり企んでいたのです。”
“現代の日本を代表する詩人のひとり、石垣りんは、「立場のある詩」(『ユーモアの鎖国 新版』所収)というエッセイのなかで、詩についてこう述べています。詩とは何か。詩とは、たとえば虹を詩的に書くことであると多くの人が考えているようだ。しかしそうではなくて、「虹をさし示している指、それがどうやら詩であるらしい」というんですね。”