大福書林 "アーサー・マンデヴィルの不合..." 2026年5月25日

アーサー・マンデヴィルの不合理な冒険
世に出るのを厭い、苔と羊歯の庭いじりを唯一の喜びとしていたアーサーは、ある日教皇から呼び出され、東洋にある大キリスト教国を探してこいと命じられる。しかしその情報源はペテン師の父が著したデタラメ旅行記だった。 待ち受けるのは、羊のなる木や、魚にまたがるアマゾネス、犬頭人にマンドラゴラ、背中にギザギザのある怪物……。 「ありもしない王国を探しに行くなど、人生をねずみの餌にくれてやるようなものだ」。 不満たらたらのアーサーに同行するのは、柄の悪い傲岸不遜な修道士と書物好きで夢見がちな弟。たよれる武器は、蝿を遠ざけることのできる指輪のみ。果たして父の書に真実はあるのか。驚異と笑いに満ちた奇想天外な旅へ、いざ(しぶしぶ)出発! 本書は、14世紀後半、騎士ジョン・マンデヴィルが旅した『東方旅行記』の虚実いりまじるお話に長年魅せられてきた宮田珠己氏が書いた小説です。 身内の責任をとらされて嫌々外の世界に踏み出す主人公ですが、未知の大陸は驚きに満ちており、ひとつの旅をしたような読後感をもたらしてくれます。
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