舳野
@henomohe
2026年5月24日
52ヘルツのクジラたち
町田そのこ
読み終わった
掌編は紙の本にしかついてないみたいなので今から買おうとしている人は気をつけて。
映像化しやすい本屋大賞にふさわしい小説だった。
最初は虐待や偏見の話が続いてしんどいが友達が登場してからはすらすら読める。読後感もよかった。
個人的に主人公を虐待した屑の一人が私の家族の死因と同じでものすごく嫌な気持ちになった。
物語の構成的に主人公を追い詰めて主人公が救い出されるきっかけ、とどめのための設定だとはわかっているのだが結果的に主人公を酷い目に遭わせた罰のようになっているからだ。
酷い人間が酷い目に遭うのは読者にカタルシスを与えてくれる。そしてそれがたまたま私の父親が苦しみ抜いた病気だった。読んでいるとき理不尽だが悔しくてたまらなかった。作者の大事な家族がその病気になり介護した経験があるのかは知らないが私は7年間の介護の間の苦しみでまだぱっくりあいた傷口に無邪気に手を突っ込まれた気持ちになった。

