和月 "雪のしおり 冬のアンソロジー" 2026年5月25日

和月
和月
@wanotsuki
2026年5月25日
雪のしおり 冬のアンソロジー
あえて夏のはじめに読んでみる。清涼感が得られるかも?という実験的読書。冬の冷たさがとても遠く、どこか非現実に感じられてこれはこれで面白い読み方だった。 古今東西、様々な作家が描く冬の情景。雪に彩られた世界は眩いけれどどこか孤独な気がする。 その先にある春に思いを馳せたり、秋の終わりを感じたり、あたたかさとの暫しの別れやあたたかいものへの希求する心を綴った作品が多くて良かった。 心に残った一文 「二月はものの凍る月、寒さの頂点の月、思いは自然、あたたかいものへ傾くのである。」 幸田文さんの作品は今回初めて読んだ。とても素敵な文章で、柔らかい物の見方をする方。アンソロジーでは無かったら出会えなかった作家さんだったので、とても嬉しい。 小池昌代さんの百人一首に対する現代詩役、鑑賞の言葉も素晴らしくて、他の歌に対しての文も読みたくなった。 アンソロジーって、全員の作品が自分の好みに合うとは限らないけれど、宝探しみたいなワクワク感がある。好きな作家目当てで読み始めたはずが、思わぬ出会いが待っていることもあって、そこが面白い。 たくさんの美味しいつまみ食いが出来た一冊でした。
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