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和月
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@wanotsuki
  • 2025年11月24日
    存在の耐えられない軽さ
    存在の耐えられない軽さ
    内容理解がかなり難しかった!今でも理解しきれてはいないかも。 少しずつ読み進めていたけど、途中で違うのを読みつつ何とか読了した。 著者視点なのかな?神の視点からの語りが挟まる所が多々あり、愛や俗悪、心と身体に対する考え方が節々に詰め込まれていて、しっかりと読み込むと面白い。話の本筋から逸れているんじゃない?と思って読んでいくとまた物語の続きに戻っていくのが先が読めない楽しさがあった。 一番難解だったのがテレザがペトシーンの丘に行く場面。トマーシュが指示した描写はあるけれど、それ以後彼の視点ではその場面が回想されないので、おそらくはテレザの夢あるいは幻想だったのかな?何かを意味している気がするけど、今の私には読み解けない描写だった。 最終章のカレーニンの微笑あたりでやっと、面白いかも、と思い始めたので、やはり複数回読んでみる方がこの作品の真髄をもっと味わえるのかもしれない。 心に残った一文。 『人間の時間は輪になってめぐることはなく、直線に沿って前へと走るのである。これが人間が幸福になれない理由である。幸福は繰り返しへの憧れなのだからである。』
  • 2025年11月16日
    こんがり、パン
    こんがり、パン
    昨日の夜に読み進めていて、今朝は絶対パンを食べる!という強い気持ちと共に目覚めた。 朝はチョコシュガーの食パン、昼は求肥の入った少し小ぶりなよもぎあんぱんと、デンマークチーズを丸1個のせたカスタード入りデニッシュ。古今東西のパンエッセイで鳴り止まなかった腹の虫も見事に満たされた読書体験でした。 たっぷり具材を挟むサンドイッチ推奨派もいれば、ひとつの具材を薄く食べやすく挟むサンドイッチでないと邪道、とする著者もいて、それぞれの至高のパンを知ることが出来て楽しかった! 江國香織さんの最後の一説がとても素敵で、四方田犬彦さんの日本パンにおける見解にハッとさせられ、萩昌弘さんの文章を読んで木村屋のあんパンが食べたくなった。 おいしい文藝シリーズ、他の作品も読んでみたいな。
  • 2025年11月13日
    つめたいよるに
    図書館で借りて、少しずつ読み進めて読了。 江國香織さんの作品は読みたいと思いながらもなかなか出会えず、今回初めて読めた。 文章そのものがしずかで優しくて穏やかな雰囲気を纏っていて、すごく読み心地が良い。 死ぬこと、老いること、心が移り気であること等、マイナスに描かれることが多い描写も、著者の文章の中では優しさに満ちていて素敵。 食べ物の表現もどれも美味しそうに感じられて、他の作品ももっと読みたくなった! デュークとねぎを刻むが特に好き。 一等好きな一文。 『小さな食卓をととのえながら、私の孤独は私だけのものだ、と思った。』
  • 2025年10月31日
    受験生は謎解きに向かない
    受験生は謎解きに向かない
    ハロウィンの夜にぴったりの前日譚だった! 主人公がマーダーミステリーに段々とのめり込んでいく姿が印象的。でもそもそも犯罪実録のポッドキャスト好きなピップが、犯人探しに対する関心が薄い訳ないよね、とも思った。このピップの異様なまでに真実を希求する人物像が、この後の本編に繋がっていくと思うと、苦しくなる。 本編とは違って、スマホ等の電子機器が使えない状況下で推理を進めていくのもすごく新鮮だった。 何より三部作を読んでからだと、それぞれの登場人物達の今後に思いを馳せてしまって、この短いお話の中の彼女たちにはもう戻れないことへの切なさを感じた。 また著者の新作も読んでいきたい!
  • 2025年10月31日
    傲慢と善良
    傲慢と善良
    無意識下の差別や歪んだ自己認識が読みやすい文章に詰め込まれていて、何度も読みながらダメージを負った。 「私ならここまで偏った考え方で発言はしないなあ」と登場人物の言動に引いている私もまた、傲慢と善良を併せ持っていているのだと実感する。 辻村先生の手腕で光を感じられるラストではあったけれど、現実を生きる私には同様の希望があるのだろうか。作中の女性達に近い年齢だからこそ、読んでいて辛い部分も多かった。 でも、自分に当てはめて、己の無自覚な傲慢さや世間知らずな部分を直視できる得難い読書体験だった。
  • 2025年10月26日
    卒業生には向かない真実
    卒業生には向かない真実
    読み終わって出た第一声は「あぁ……。」だった。 あとがきにも書いていたけれど、第1作目からはかなり遠く離れた所に行き着いてしまった感覚。でも、この結末に来るべくして来たような気もする。 本作は第一部と第二部に分かれていて、第一部は姿が見えない、先の読めない恐ろしさがあった。第二部は辿り着いた展開に飲まれそうになり、追いかけられるような恐怖があった。 どちらも別のベクトルで苦しくて、前者は普段挟んでいる本の栞を使って次の一文が見えないように隠しながら読み進めた。どうなってしまうのかが怖くて。後者はむしろ追い立てられるかのようにページをめくる手が止まらなかった。 著者は最後に、この作品には彼女自身が体験した「怒り」を内包していると語っていた。物語の中盤にピップが下す選択・決断は、「どうして」と思ってしまいそうになる。でも、それは著者やピップが感じた怒りも絶望も経験していないから言えることなんだと思う。 完璧で絶対的な正義なんて存在しない。同じ正義を掲げる人間の数や権力、地位、信じてくれる人がどれだけ周りにいるかで簡単に白にも黒にも変わる。 この作品は、その苦しみと偉大さをどちらも読み手に教えてくれる。本当に辛い展開だったけれど、読んでよかった。出会えて良かった!
  • 2025年10月24日
    人生を狂わす名著50
    人生を狂わす名著50
    著者のデビュー作と知り拝読。 YouTubeチャンネルは、三宅さんの本に対する熱量が楽しいなあと思いながら時折見ているので、その方がオススメする名著ってどんなラインナップなんだろう、と興味津々で読み始めた。 読者に話しかけるような読みやすい文体で、オススメ作品のどの部分が魅力的か、その作品と関連して読むなら他に何があるか、等といった隅々までこだわった構成で楽しめた。 私は、ハリーポッターと赤毛のアンシリーズで培われた読書好きなので、とある章の一文で少しダメージを負ったものの、登場する本たちを手に取ってみたくなる質の良い布教本でした! また読みたい本リストに追加していこう✍️
  • 2025年10月22日
    アトラス6 下
    アトラス6 下
    下巻も無事読了。 下巻序盤の展開が個人的にはあまり共感できなくて、読み進めるのに一苦労した。けど、半分を過ぎたあたりから一気に展開が加速してかなり面白くなった! 翻訳の飲み込みにくさも何度も咀嚼してると味が出てくる気がする。ただ、やはり直訳感が否めない文も多い。 正直このまま読み進めるか悩んでいたけど、良い具合に先が気になる終わり方で終盤の物語の広げ方のセンスも光っていたので、続編も読もうかなあ。 アマプラオリジナルの映像化が進行中と聞くので、候補生6人がどんなキャスティングになるのか気になる……!
  • 2025年10月13日
    優等生は探偵に向かない
    優等生は探偵に向かない
    ※微ネタバレを含みます。 やはりこのシリーズは続きが気になりすぎる&インタビュー形式が間に挿入されていたりするのでスイスイ読める! どうしても最後まで読みたくて夜遅くまで読み耽った。そして全てに打ちのめされて放心状態のまま就寝。どうしてこんなことに………と頭を抱えたくなる展開。 ただ、謎を解いていく上での構成や展開は前作以上に引き込まれて面白い! 自由研究〜において下地が作られていた登場人物達が、新たな顔を見せたりその後が描かれていて、それが楽しかったり苦しかったり……。 後半の怒涛の展開に、ピップと同じように感情が揺り動かされて、すごく体力のいる読書だった。 そんな中で、著者のあとがきの一文にとてもすくわれた。 「最後に、自分を疑ったり信じられなくなったことがあるすべての女の子たちへ。それがどんな気持ちかわたしは知っている。ピップの物語をあなた方すべてに捧げる。」 この言葉を胸に、本編三部作のラストには光があると信じて読み進めていきたい。
  • 2025年10月8日
    それからはスープのことばかり考えて暮らした
    図書館でリクエストしていた本! かなり、とても、すごく好きな読み心地だった。 蔵書にそのうち加えたい。 とあるYouTubeの本紹介動画で、このお話に出てくるサンドイッチが美味しそう、という感想を聞き、スープの話なのに?と不思議で気になったのが出会い。 読んで納得。安藤さんのつくるサンドイッチの描写が素晴らしく、食べてみたくてたまらなくなる。 『台所のラジオ』でも感じたけど、吉田さんの食の描写は食「欲」を刺激する生々しいシズル感は無いのに、空腹感はしっかりと味わわせてくれる。 登場人物のセリフで一番共感した言葉。 「わたしはね、食べることと、お昼寝と、本を読むことだけ。その他は何もいらないの」 断片を切り取ったようなお話の構成、静かな筆致、ふわふわして少し私たち読者が生きる現実と距離のある舞台で生きる彼らの物語は、主人公オーリィ君のつくるスープみたいにあたたかく、日々に疲弊した心を癒す魔法みたい。 月船町・三部作の第二部らしいので、前後の2作も読みたい!
  • 2025年10月7日
    台所のラジオ
    台所のラジオ
    吉田篤弘さんの別の本を読んでみたくて、リクエストしている間にもう1冊読んでみるか、となり借りた本。 著者紹介を見て気付く。クラフト・エヴィング商會の人なんだ!少し前に読んだ『ないもの、あります』も面白かったな。 本作は稲垣足穂の一千一秒物語を読んだ時の感覚に似ている。主人公達は現実に即している風な顔をしているが、全編通してかなり不思議な世界。 でも時々ハッと真理をつくような文章が出てくる。 「何かを見つけることだけが大事なのではなく、何も見つからないこともひとつの結論なのだと思う。」 学びになる言葉はたくさんあるけど、登場人物達が基本独り且つ淡々と話す場面ばかりなので、説教臭くなくてよかった。面白かった。 油揚げと架空旅行→明日、世界が終わるとしたら、辺りが特にお話としては好みでした。
  • 2025年10月5日
    おいしいアンソロジー 喫茶店
    喫茶店にまつわる今昔のエッセイアンソロジー。 時代毎に喫茶店の在り方も少し違っているのが面白い。 でもやはり、珈琲を味わいつつ、ゆっくりとした時間を過ごす場所として機能している所は共通している。 原稿を執筆するために喫茶店を巡り、その結果図らずも喫茶店潰しになってしまう井上ひさしの話が面白かった。 あーー喫茶店の薄暗い灯りの下で珈琲片手に読書がしたい! と、うずうずしてくるアンソロジーでした。
  • 2025年9月29日
    自由研究には向かない殺人
    自由研究には向かない殺人
    序盤読み始めてすぐ、既に読み終えていた友人から「かなりツラい」と予言されており心理的ハードルが上がっていた一作。 文庫本にしてはかなり厚みがある方だけど、文体が読みやすく展開も気になってサクサク読めた! 行動力のある主人公の言動にやきもきして、緊迫するシーンではピップと同じように心拍数が上がった。 捜査の中のインタビューやメール、地図が度々挿入されているのも一緒に謎を解いているようで面白かった。 2巻も気になる!続きが楽しみ!
  • 2025年9月22日
    アトラス6 上
    アトラス6 上
    図書館で借りて読んだ! あらすじから、王道ファンタジー×バトル要素もありそうでワクワクした。 視点が主要キャラ達の間で切り替わりながら話が進み、それぞれの異能についてロジカルに描写されていて、予想していたファンタジーとは異なり新鮮味があった。バトルも主に心理戦?腹の探り合いに近い感じ。 どの登場人物も頭が切れる人物像だからか、ウィットに富んだ会話・地の文が多く、翻訳の難しさがひしひしと感じられる。一文ずつしっかり咀嚼しながら読み進めていく文体は個人的には楽しめた。 怒涛の展開が続く訳では無いので、ゆっくり下巻も読み進めていきたい。
  • 2025年9月12日
    テヘランのすてきな女
    良かった! 普段小説メインで本を読んでいるので、ノンフィクションに対してなんとなくハードル高そうだな、と感じていたけど、すごく読みやすいしとても面白い。 読み始めた当初はテヘランがどこの都市なのかすらあやふやだったけれど、そこで暮らす女性達のエピソードや著者との対話を読んでいく中で、自分の中で単純に異国として捉えていた『イラン』が形を持ち始めた。
  • 2025年9月4日
    夜空に泳ぐチョコレートグラミー
    YouTubeのオススメで知って読んだ。どのお話も「死」が近くに居て、真正面からあたたかいハートフルなお話じゃない所が良かった。 水槽を泳ぐ魚達を眺めている時に感じる、水のひんやりとした冷たさ、閉塞感、美しさ、色鮮やかさ、生命力。どれも表現されていてすごい。 表題作と海になるが特に好きです。
  • 2025年9月2日
    ムーミン谷の彗星 [新版]
    ムーミン谷の彗星 [新版]
    スナフキン、昔の記憶でなんとなく好きだったけど小説読んでもやっぱり好き。
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