Σ "夏物語" 2024年9月13日

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@haliete77
2024年9月13日
夏物語
夏物語
川上未映子
https://web.kawade.co.jp/bungei/3600/ 自身の反出生主義が揺らぐかと思って読んでみたけど、作中ではそうならなかった。下の記事を読むと、産む側と産まれる側の「よい」が違うといった箇所で納得させられる部分はあった。 夏物語は、作者の主張を説教臭く語るようなことはしないで、あくまで物語調なため、センシティブだと言われるようなテーマも上手く扱っている。正直、自分が女ということもあって、どの人物にも深く共感できるパートがあった。巻子と緑子は母と私の親子関係のようだし、善百合子は思想が完全に私。笑 金を自由に使えない側と使える側の両方を体験したからこそ、紺野と夏子の離婚するしないの言い合いはどっちにも共感できて辛かった……。金持ってればそう言うんだけど、でも金無い側はそうよね…って。なんか色んなこと思い出したな。 それにしても表現がリアルで好きだ。生々しい。三島由紀夫の文体と対極のような。事実をストレートに、って感じの。人間の感情とか、揺らぎとかについて深く深く掘り下げてる印象。 で結局夏子の決断を見届けた訳だけど、たしかに、不幸になりうる者を産んでるのではなくて、無の「世界」を産んでるのだと思えなくはなかった。これから自分で価値基準を作って、幸にも不幸にもなる、世界。 私は今まで反出生主義を唱える時に、産む自分を想像して、産まれて生きていくのも自分を想像していた。要は、産まれた自分は可哀想で仕方がないんだと。そんな被害者を増やすのは悪だと。でも産むのは自分で、産まれるのはまた別の生命体なんだよなぁ… でもなあ……出産はエゴで賭けだという部分はどうにも拭えないんだよな。絶対に否定できない部分。 夏子と巻子の葡萄狩りのシーン、泣けたとか言ってるツイートが散見できたけど、泣きたいのは夏子だろ。泣いてたけど。夏子の母親が産まなければ…ね 普通の葡萄狩りも行かせてあげられないなら産むなと ちょっとまた考えて読み直したい…
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