yomitaos "あなたが正しくいられたとき" 2026年5月26日

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@chsy7188
2026年5月26日
あなたが正しくいられたとき
あとがきで著者が語っているように、これまで単著に収められることのなかった短編が6作掲載されている。テーマもテイストもばらばらでごった煮のようと表現されているとおり、読み応えもばらばら。通しで読むと、その温度差で少し肩透かしを食らうところもある。 芦沢央の物語を読むと、苦虫を噛み潰したような気持ちになることが多い。それはどんでん返しで物語がひっくり返り、それまで共感を覚えていた登場人物への印象が逆転してしまうからだ。それはこの本でも踏襲されていたように思う。 なかでも攻めた構造になっているのが「薄着の女」だろう。読み始めた当初は、「えっ、これ本当に芦沢さんの書いた物語?」と動揺していた。言葉を選ばずに言うと安っぽい、凡庸なお話だなと。もちろんそれは著者の意図したところで、しっかり騙されていたのだが。しかしこれは、著者にとってもリスクのある挑戦だったのでは。 この短編が、収められる先が無かったのは想像できる。この「ごった煮」たる本だから実現したんだろう。
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