
阿久津隆
@akttkc
2026年5月17日
読んでる
今度はキャスピーという青年が戦争について語っていて、この人は誰だろうと思いながら僕は話を聞き、家族たちは、「それで、どうしたんだ?」と食い入るように話を聞いた。
p.86,87
キャスピーはコーヒーを飲み干した。「おれはもう、白人の言うことなんてきかねえぞ、中尉だろうが、大尉だろうが、それとも憲兵だろうがよ。戦争は白人連中に、黒人なしじゃやってけねえことを見せてやったんだ。踏んづけて土まみれにしときながら、困ったことがおっぱじまると、「お願いしますよ、黒人のだんな。さあ、ラッパが鳴ってる方へお願いしますよ、黒人のだんな。おめえさまが国の救い主ですよ」ときたもんだ。けど、これから黒人は、戦争の恩恵とやらを受けることになるんだ。それも、すぐにだぜ」
「そうか」とサイモンはつぶやいた。
ここでいう戦争は第一次大戦で、これまでフォークナーはずっと南北戦争だったから、ずいぶん未来になってきたものだと思うし、なぜか、もっと古い話を聞かせてほしい、という気持ちにもなった。