
りら
@AnneLilas
2026年5月26日
シェニール織とか黄肉のメロンとか
江國香織
読み終わった
聴き終わった
本の中の本
@ 電車
2000年代前半までは江國香織作品はほぼすべて読んでいたのに、不倫の話ばかりですっかり食傷して一切読まなくなり、蔵書も処分してしまった。
でも初期の児童文学は色褪せない名作だから何冊か書い直したし、自分も歳をとって結局今また新作を読んでいる。
学生時代から親友の50代後半の3人組と、彼女たちを取り巻く人たち(老母、甥っ子、義母、元恋人に親友の忘れ形見やボーイフレンド…)との間に起きたささやかな出来事が淡々と描写されていく。
ただそれだけなのに、教養レベルが高い人物同士のとりとめのない会話を聴いていると、この江國香織の小説特有のぬるい温度感の世界がやっぱり好きなんだよな、と。
学生時代の洋書購読サークルだったかで、3人がシェニール織といった実物を知らない故に憧れを抱いたもののことを今でも覚えていて、スマホで検索したことでイメージと違ってがっかりしたというエピソードはこの世代ならではで、今の若い子には起こり得ないんだろうな。
『英米文学のわからない言葉』も再開しないと。
序盤、ロンドンから引き上げた理枝のくだりでチェーホフ『桜の園』の「さようなら、おうち! さようなら、古い生活!」(若干違うかも)の引用があった。
江國作品の群像劇は登場人物は多くてもわかりづらくはないから、オーディブル向き。既刊もどんどんオーディブル化してほしい。
オーディブル2.0倍速。

