とぅありん "潮騒" 2025年3月22日

潮騒
潮騒
三島由紀夫
この本をくれた友達が「一つも文句がない」と言った意味がわかった。 支離滅裂な箇所が一切なく、規則正しく物語が進むし、「善」がきちんと報われる。とてもシンプルだ。 古代ギリシアの物語をモチーフにしているらしく、ある意味現代っぽくない小説である。 世界文学全集みたいなのを読んでいた子どもの頃の純粋な気持ちで読むととても楽しめる。 ストーリー自体はシンプルだけど、風景の描写、心理描写は世界文学全集には絶対出てこない三島オリジナル。なんでそんな複雑な感情を表現できるのかと感心する。
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