
まめご
@mmg_86
2026年5月27日

パレード
吉富貴子,
川上弘美
読み終わった
借りてきた
『センセイの鞄』のツキコさんとセンセイの、ある夏の午後のひとときのお話。
私は2人が何かを食べる場面がとても好きで、この本でも食べるシーンがあったのが嬉しかった。
これはどの作品にもいえることだけれど、川上弘美の食べ物の描き方にはいつも目を見張る。
特に詳しい描写はなく、食材の名前、色、形状がシンプルに並んでいるだけのことも多いのに、どれも驚くほど美味しそうなのだ。
どういうことだろう、と思う。
そういえばツキコさんとセンセイの会話もそうだ。
2人とも言葉数は少なく、短い言葉をゆっくり重ねていくように他愛もない話をする。
それなのに台詞の間には情感が満ちている。
挿絵をたっぷり挟んでも70数ページというごく短い物語の中に、豊かな2人の時間が流れている。
好きな小説はいつも読み終えるのが惜しくなるけれど、本を閉じた後にもこんな世界があるかもしれないと思えると愉快だ。


