
gato
@wonderword
2026年5月26日
Conversations
Jorge Luis Borges,
Osvaldo Ferrari
読み終わった
就寝前に数章ずつチマチマと進めて読み終えた。
ボルヘスはずっと好きだが、マリアーナ・エンリケスという現代アルゼンチン作家の視点を得たことで、やっと「ヨーロッパの知性を結晶化した博覧強記」としてではなく、「南米の作家」としてのボルヘスの複雑さが見え始めてきた気がする。今までボルヘスを読むときに同時代のアルゼンチンの状況を考えたことがなかったと気づかされた。
この対談(ラジオ放送)が行われた1985年は旧軍事独裁政権の首謀者たちが裁判にかけられ、〈行方不明者〉たちへの残虐行為が暴かれた年。まさにエンリケスの『秘儀』が描きだした時代のブエノスアイレスで、ボルヘスとフェラーリは西洋知性の潮流を汲む知識階級と、理想化されたガウチョ文学の話をしている。
三巻本の一巻目だが、とりあえず続きはまた今度。
邦題『記憶の図書館 ボルヘス対話集成』垂野創一郎訳 国書刊行会

