北本新聞縦覧所 "はじめての戦争と平和" 2026年5月27日

はじめての戦争と平和
戦争や軍事、そして平和の語りづらさを感じ続けていた。だからこそ読んでいて嬉しかった。興味のある方は必読の書。本書の土台の上での論争を必須にしたいくらいに思う。 第一部から早速新たな視点を得た 個人、国家、国際システムの視点で世界を見る。 例えばロシアのウクライナ侵攻で言えば 「プーチンの戦争」「ロシアの戦争」はたまたパワーバランスや価値観の違いいった構造として捉えるかにより、同じ事象でも異なる原因・解決案が浮かび上がる。 国際法を整備し、外交的な手段を尽くし、地域連合や同盟を用い、パワーバランスを取り、戦争を抑止する。それでも平和を維持するには一筋縄ではいかない。 宇宙やサイバー空間にまで戦域は広がり、平時と戦時の見分けはつきづらくなる。軍事力に留まらない総体的な国力や相互信頼、そして核兵器といった無数の変数が相互の協力を難しくする。 特に同盟における「見捨てられ」と「巻き込まれ」のジレンマについては、日本のみならず相手国も同様のジレンマを抱えている、というある意味では当然なことに気づかされた。 (たまたま今朝2026/05/27の読売新聞朝刊に同盟のジレンマに関する大型記事がタイムリーに出ていて興奮した [地政学ウォッチ]「同盟のジレンマ」揺らぐ世界 https://www.yomiuri.co.jp/world/20260526-GYT1T00306/ ) 軍事や安全保障の話が政府から出る度に条件反射的に反戦を叫ぶ左派、他国の脅威を殊更言い立てて日米同盟強化に思考停止する右派。どちらの立場を見てもうんざりしていたのが本音だったので、柔らかく平易に、それでいて必要な知識や思考回路が詰まっている本書は冷静で現実的な平和構築を作り出せる力を持っている。
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