
白玉庵
@shfttg
2026年5月27日
チャイニーズ・タイプライター
トーマス・S・マラニー,
比護遥
読み終わった
好き
本当に面白かった。王羲之からパール・バック、デビッド・バーンまでが登場する射程の長さ!自分の中の朧げなイメージが、豊富な資料と論考でどんどん具体化する、まさに読書の醍醐味。
漢字ユーザー(世界人口の三割くらいらしい)には何がチャイニーズ・タイプライター開発の障害となるのか手に取るように伝わるが、それ以外の表音文字ユーザーにはどれくらい理解されているのだろうか?図像が豊富だから、それでなんとなくわかるのかな。
検字法問題というのは、全く考えたことがなかった。しかし言われてみれば確かにすごく重要な問題だ。
康熙帝以来の部首と画数で対象の文字を検索する方式から現在のIMEまでを論じた部分で、そういえば漢和辞典を引くときには康熙式、中日辞典は発音をベースにしたアルファベット式、そして電脳機器使用時は発音ベースのIMEと、発音がわからなくて手書き変換と、さらに自信がなくて辞書アプリで英語から中文に変換したりして、自分一人で中国語検索の歴史再現みたいになっていると笑ってしまった。表音文字も持つ日本語とはやはり異なる。
ところで「再想像」という言葉が、たぶん3回くらい出てくるんだけど、原文は何なのかな。「再創造」でre-createじゃないかと思うのだが…。英語も中国語も堪能な翻訳者のようなので、敢えて使っているのか。
活字(モノとしての)好き、中国語学習者、技術史好きの人にはとてもいい本です。









