いわたかな "デッドエンドの思い出" 2026年4月22日

デッドエンドの思い出
デッドエンドの思い出
よしもとばなな
多分20年ぶりくらいに読んだ。今再読して本当〜〜によかった。 ▪️「幽霊の家」 この話はここでおしまいかなと思ったら、続きがあってびっくりした。思わず声出た。 生活に新しいものが入ってくるうれしさはよくわかる。私も今仕事を辞めてそんな感じだから。 この人とだから共有できたと感じられる貴重な瞬間があると、パートナーと長く一緒にいられる感じもわかる気がした。 最後の「単純な人生が、七つの海を冒険するのに匹敵する巨大な流れに属する何か」っていう言葉は、ただ生活を積み重ねていくこと自体に大きな意味があると腑に落ちた40代の今だからこそ、グッとくるものがあった。 ▪️「おかあさーん!」 一番親和性を感じた話かもしれない。本当は傷ついてるのに、知らんふりをしてやり過ごそうとして、あとから限界が来る感じ。主人公が無理に仕事をしているパートは、読んでて「休みな〜」って言いたくなったもんな。 厄災が主人公の臨界点だったのかもしれない。そこから周囲に弱い部分をさらけ出して、本当の回復が始まる。うまくいかなかったとしても、それでいいんだと思わせてくれるお話だった。 ▪️「あったかくなんかない」 これは悲しいお話だった。連綿と続いていくものって、力強さもあるけど、時にすべてを飲み込んでしまう怖さもあるなと思った。 ▪️「ともちゃんの幸せ」 最初は、ともちゃんの心が自分を守るために麻痺しているんじゃないかと心配になった。でも読み終える頃には、ともちゃんはきっと大丈夫なんだろうと思えた。これから何があるかはわかんないけど。 ▪️「デッドエンドの思い出」 高梨くんがとんでもねぇ男すぎて、ミミちゃんの何がこんな男を引き寄せてしまったんだ……と呆然とした。 西山くんとのドライブの途中、「今は今なんだ。もういいんだ。」って思う場面では、私までほっとして泣きそうになった。嵐をくぐり抜けたんだよね。 読後、文庫の表紙がさらに輝かしく見えた。
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