とてと。 "水を縫う" 2026年3月31日

とてと。
@sunsun-
2026年3月31日
水を縫う
水を縫う
寺地はるな
人は自分の中の経験則でしか物を図れない。 人生の選択をするときも今までの人生になるべく近いような選択を取りたいと無意識に思ってしまう。 自分と真逆の価値観は、分かち合うのだって労力がいるからだ。 まさに清澄の母親はまさにこのタイプ。 失敗なんてしないほうがいいに決まってると思ってる。息子のためを思う親心は非常に理解ができる、親にとっては、子供はずっと小さい子供のままだから。 一方で果たして彼の成長に繋がるだろうか? 少なくとも、清澄にとっては失敗は経験だったと思う。彼は失敗しても立ち上がれるほどの強さをもう持っているからだ。 一度も汚れたことのないのは『清らか』とは違う。進み続けるものを、停滞しないものを清らかと呼ぶ。そんな進み続ける清澄自身は、周りを気にせずに進み続ける。 すこやかであれ、幸せであれ、と祈りを込めた刺繍を縫いながら。
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