かたぎり "殺人出産" 2026年5月29日

かたぎり
@katagiri888
2026年5月29日
殺人出産
殺人出産
村田沙耶香
自分の今の価値観があやふやになる本 自分が今、正しいと思ってること常識だと思ってることが未来永劫続くわけ無いと理屈では分かっていてもそれを信じ続けてしまう私にはとても強烈な作品だった この作品をSFだ、と認識するのはちょっと危険な気がする ありえない世界の話だと思って自分に関係ないと距離を置いたとしても、世界は自分の想像した通りに変わっていくわけじゃない かつて日本にいた侍や平安貴族がほぼ全国民が当たり前のように手のひらサイズの板で世界で繋がれることを予測できなかったように、世界は時間と共に予測不可能に、ありとあらゆる変化が起こる 10人産んだら1人殺していい社会を有り得ないと感じた私達が1000年後には歴史の教科書で衣服や食文化の紹介をされている 1000年後に歴史を学ぶ時間や教科書という概念があるかすら分からないが、今の乏しいわたしの想像力ではこう表現するしかない 時代は変わっていく、それによって価値観も人の生き方も正しさもどんどん変わっていく 現代だってコロナの影響で通勤通学が当たり前だったのが在宅という形が生まれたり、ほとんどの人が現金ではなくスマホで支払いするようになり、テレビの有名人よりSNSでの有名人の方が知名度が高くなってきた 古い文化がどんどん殺されていき、新しい文化がポンポン生み出される 正しさで成り立っているはずの社会、でも正しさは社会の成り行きによって変わる 社会が先にあるのか、正しさが先にあるのか 私達が今やっていることが正しいことなのか、間違っていることなのか、分からなくなる だからこそ自分で選択して納得していくしかない 心の底から良い本だと思うし、読んで良かったと心の底から思った
読書のSNS&記録アプリ
hero-image
詳しく見る
©fuzkue 2025, All rights reserved