
和月
@wanotsuki
2026年5月29日
いくつもの週末
江國香織
読み終わった
江國香織さんのエッセイも読んでみたい!と思い手に取った。
著者の文章で描き出される結婚生活は、甘味と苦味が織り交ざったような読み心地がある。エスプレッソとシナモンロールを交互に食べた時みたいに、どちらも愛おしく感じられる。
あとがきを読むと、私が生まれる前に書かれた作品のようで、時の流れを感じさせない瑞々しさが気持ち良いなぁと改めて思った。
どれも読んでいて楽しかったけど、「歌」がとても好き。愛は過酷。結婚は満身創痍。だけど、分かっていても尚、日々の小さな幸せの風で癒しながら、傷を抱えて生きていく。
1人の整った完璧な空間から、歪で苦しくて騒々しい世界に飛び込ませてしまう厄介な愛。すごく危険なのにとっても素敵で、そのアンバランスな魅力に惑わされてしまう文章だった。
好きな人と結婚したことがゴールではない。いつ何時その形が変わってもおかしくないことを示唆した上で(その方が安堵できると考えた上で)、今日、今、2人でいられることの幸福を綴る。とても良いエッセイだった。

